Let's party #3
「それって……? 」
ミクは首を傾げる。
「喋り方だよ。現実では男の子だけど、今は女の子だよ? 喋り方は重要だと思うなぁ」
「そんなこと言ってもなぁ……」
そっちの方が良い、と拓斗も思ってはいたが、そう簡単に話し方や口調等を変えられるものではない。
「じゃ、練習しようよ。練習」
「練習……? 」
「呼んだ友達の内の1人は、今のミクと同じパターンなの。すなわち現実では男の子で、こっちでは女の子。その娘、私から見ても全く違和感無いし、それで練習すれば良いよ」
「なるほど……」
ミクは、改めて自分の身体を見てみる。
ミクの視界から見える自分の双丘は残念なことに少し小さいが、それだけで自分が女の子なんだ、ということを実感させられる。
「あ、来たよ」
ミキのその声に、ミクは店の玄関に目を向ける。
小豆色の髪をした女の子がそこにいた。
その少女はミクがこの店に入った時と同じように、メイドに接待を受けている。
メイドがミク達の方を指差す。
「あ、ミキ」
「ルースちゃん。こっちこっち」
ルースと呼ばれた少女はメイドに一礼してから、こっちに向かって走ってくる。
「いったぁぁぁぁ…………」
転けた。
「大丈夫……? 」
そんなルースに、ミキはしっかりと手を差しのべる。
「大丈夫…………。ありがと、ミキ」
「良いの、気にしないで。紹介するね。この娘がさっき話してた娘」
「あ、初めまして。わ、私はミク……、です……」
ミクは少し頑張ってみた。そんなミクを見ているミキは、少し笑っている。
「うん、よろしくね。僕はルース。もしかしたら、ミキから聞いてるかもしれないけど、現実では男の子だったわけで、僕って呼び方だけは変えられなくて……、まぁ、僕っ娘ってことで許して欲しいな」
ルースは、ミクに握手を求める。
「うん、よろしくね」
「友達登録しよっか? 」
ルースがさっきよりも笑顔で聞いてくる。
「あ、そうだね」
「ルース様から、友達申請がきています。承認しますか? 」
出てきたシステムメッセージに、ミクは、はい、のボタンを押す。
「よしっ。それで登録完了っ!! 」
ルースは何故かそのばで1回転してから、ミクの対面に座った。
ミクは白色のスカートを着ているから、その時緑色の何かが見えた気がしたが、自分は女、あの娘も本当は男、とミクは自分に言い聞かせて気にしないことにした。
「後、もう1人くるから」
「男の子? 女の子? 」
ミクはそこだけが気になった。
「男の子だよ。現実でもこっちでも」
「良かった……。ところで気になったんだけど……、人に喋り方とか言っておいて自分はどうなの? 」
「男の子だけど基本間違えられるし、このままで良いんじゃない? 無理に変える必要はないよ」
「…………」
……こいつ……。
「もう1人って? 」
ルースが疑問を口にした。
「ジェーニィだよ。言ってなかったっけ? ルースと私は知ってるけど、ジェーニィは獣人だから」
「言ってないよ……」
「まぁ、今知ったから良いってことで」




