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Elysion Online  作者: 乾 碧
3章
46/60

Let's party #1


美樹(みき)……、俺は……」


まっすぐ美樹に見つめられている拓斗(たくと)は、上手く言葉を作ることが出来なかった。


好き、と言われるとは思っていなかったからだ。

だからこそ拓斗は、今までで一番驚いているのだ。美樹に対して。


「だから……、いつもあんなことをしていたのか? その抱きついてきたり……」

「そうだよ? 私が他の人にしてるところ見たことある? 」

「いや。無いな…………」

「でしょ? で、たっくんの気持ち聞きたいな。私と付き合ってくれる? 」


純粋無垢に聞いてくる美樹に、拓斗の心は動かされる。


「本当に、俺で良いのか……? 」

「当たり前でしょ。たっくんじゃないとダメなの」


そう言い終わると、美樹は拓斗にキスをする。

「んっ……」


ちょっと触れるだけの、簡単なキスだった。

ただそれだけだったが、キスをした美樹の顔も、キスをされた拓斗の顔も赤く赤く染まる。


「分かった。これからもよろしくな、美樹。俺の彼女として」

「うんっ! 」


今度は拓斗から、美樹にキスをする。秒数はさっきよりも長く、濃厚なものだ。


「んっ……ちゅ」

「む……、はふぅ…………」


拓斗達はゆっくりと、名残惜しそうに唇を離す。


「こんなことしてる場合じゃなかったね」

「そう……、だな」


照れながら言った美樹に、拓斗も似たような表情を浮かべながら言葉を返す。


「たっくんは、チュートリアルの時、どの広場に集まった? 私は第8広場なんだけど」

「俺は7だな」

「近かったんだね。それなら……、第7広場と第8広場とを繋ぐ道に喫茶店【フェリーチェ】ってのがあるから、そこに来てもらえるかな? 」

「分かった。なるべく早く行けるようにする。それにしてもフェリーチェか……。良い名前だな」

「でしょ? 今の私達にはピッタリだと思って」

「そうだな」


フェリーチェには、幸せ、嬉しい、といった意味があり、今の二人はまさにこの状態だということだ。


「それと……、昨日仲良くなった友達も呼んでいいかな? 」

「おぅ。人数は多い方が安心出来るからな」

「ありがとね」


美樹は礼として、またキスをする。


「美樹……」

「良いでしょ。Elysion内じゃ、人多いしこんなこと出来ないんだから」

「それはそうだが……。戻ってきてからでも」

「ん? またしてくれるの? 」

「何でそうなる……。したくないわけではないけど……」

「ごめんごめん。じゃ、やろうよ」

「…………分かった」


拓斗は、やっぱり美樹には敵わないなぁと思い直す。だけど、そこが拓斗にとって良いのかもしれない。


2人は声を合わせる。


「「Elysion スタート 」」

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