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Elysion Online  作者: 乾 碧
2章
45/60

拓斗の日常 #6


「たっくんの部屋だーっ!! 」


拓斗(たくと)よりも先に部屋に入った美樹(みき)は、拓斗のベットにへとダイブする。


「たっくんの匂い……」


美樹は拓斗のベットの上で、左右に転がったりしてみる。


拓斗はそんな美樹を見ながら、机の上に出しっ放しになっていたパソコンの電源を入れる。


「ねぇ、たっくん……」

「ん? どうした? 」


パソコンの画面を見ながら、美樹に声を返す。パソコンの画面に、ベットの上に座っている美樹の姿が映し出される。


「たっくんのベットなのに、(とも)ちゃんの匂いがするんだけど、どうしてかな……? 」

「あぁ、昨日はここで智と一緒にログインしたからな。だからだろ」

「ふぅん…………」

「よし。これで出来る……」


【Anker】の接続を終えた拓斗は、美樹が待っているベットに向かう。


それを確認した美樹は、さっきまではベットの上に座っていたのに、ゴロンと寝転がる。


「何で寝転がってんだよ……」

「智ちゃんと昨日した時は、こうやって寝ながらログインしたんじゃないの? 」


美樹は少しだけ不貞腐れながら言う。


「まぁ、そうだな……」

「で、智ちゃんとそうしたのなら、私とも出来るよね? 」


美樹は布団をかぶりながらそう言う。


「分かった……」


美樹はニヤニヤしながら待っている。


「ふぅ……」


拓斗もベットにへと潜り込む。当たり前だが、向いている方向は美樹の方ではない。


「たっくん」

「何だ、まだ何かあるのか? 」

「こっち向いてよ」

「何でだ? 」

「私がそうして欲しいって言ってるの」

「仕方ないな…………」


拓斗は、しぶしぶといった感じで美樹の方に向き直る。


そんな拓斗の身体に、美樹は何ともない感じで抱きつく。


「どうしたんだ? 美樹? 」


拓斗はそうされたことに対して、そんなには驚かない。抱きつかれることがしょっちゅうあるからだ。


「ねぇ、たっくんは……、智ちゃんのことどう思ってるの? 」

「どうって……、妹だろう? 」

「スキンシップの度が過ぎるんだよ。傍目から見ると彼氏彼女にしか見えないくらいにさ」

「そうなのか? 」

「だから、たっくんはもしかしたら智ちゃんのこと好きなのかなぁって」

「好きだといえば好きだが、それは妹としてだ」

「そうなんだ。良かった……」


美樹は安堵の息をもらす。

そんな美樹を、拓斗は不思議に思う。


「どうした? 」

「私さ……、実はたっくんのこと好きなんだよ? ゲームの話ししてて楽しいし。私が抱きついたりしても嫌な顔一つしないし」

「美樹……」

「だから……、気になってたんだよ。もしかしたらたっくんは智ちゃんのことを好きかもしれないって……」


一旦間を空けてから、美樹は言葉を続ける。


「だから良かった。たっくんに好きって言えて」


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