新しい仲間 #2
「アレくらい倒すの簡単よ。コツさえ掴めればね……」
アリスは、小さな胸を張りながら言う。
「コツ……? 」
「えぇ。途中、神猪が大きくなったように見えたと思うけど、あれは神猪が見せた幻影なの」
「あれはそうだったのかにゃ……」
「神猪があぁなる前に倒すってのがセオリーなんだけど、巨大化したら面倒なの。弱点が1つになってしまうから……」
「弱点……? 」
「やっぱり知らなかったのね……」
アリスはまたしてもポニーテールをだらんとさせながら、溜息をつく。
「説明するわ……」
「うん。頼む」
アリスが説明を開始する。アリスが言ったことをまとめるとこうだ。
通常時の弱点は足元と背中で、顔には全く効かない。巨大化した時は、その神猪の目と目の間、眉間にしか攻撃が通らない。
「なるほどにゃぁ……」
「だからだったのね……」
杏奈と朱音は、アリスの言葉に頷く。
「実は言うと、本当は助けるつもりは無かったのよ。だけど、トモが【標的固定】を受けていたみたいだったからね」
「ありがと」
トモはアリスに対して礼を言う。
「良いよ、礼なんて……」
またしても、アリスは照れる。
「あれは面倒でね。あたしも受けたことあるんだけだ、あれを受けると一時的に防御力が0になるのよ」
「それは大変だにゃ……」
「もう1つ聞きたいんだけど…………」
トモは何でも知ってそうなアリスに、疑問を投げかけた。
「神猪にはもう1つ、何かあるよね……? 」
「そうみたいね……。トモはあの時どんな感覚だった? 」
「えと……。神猪と目が合ってから、身体の自由がきかなくなった……」
「まるで、蛇に睨まれた蛙のように……? 」
「そうそう!! 」
トモが元気に頷いたのを確認したアリスの顔には、少し難しい表情が張り付いていた。
「やっぱりそうなのね……。あいつも……」
アリスはぶつぶつと、俯いて呟いた。
「どうしたの? アリス」
「あ……、気にしないで。大丈夫だからさ」
「そう……? なら良いんだけどね……」




