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Elysion Online  作者: 乾 碧
2章
33/60

出現そして戦い #3


その歪んだ空間から、ゆっくりと、しかし圧倒的な存在感を持って、神猪(オッタル)が現れた。


「フギュルアァァァァ!! 」


神猪(オッタル)の咆哮で、ヴィーグリードの草原が揺れる。


「にゃっ…………」

「私達はこれを倒すの……? 」

「頑張るしかないわね」

「そうだね」


トモ達は、まさにこっちに向かってこようとする神猪(オッタル)に、不安しか持てない。


「フルァァァァァァァァ!! 」


「まずはあたし達からにゃ」

「うんっ」


朱音(あかね)とトモが、神猪(オッタル)標的(ターゲット)にならないように、後ろに下がる。


朱音とトモが下がったのを確認してから、杏奈(あんな)とハルがそれぞれ神猪(オッタル)に向かっていく。杏奈は右側、ハルは左側。左右から攻撃を与えて、神猪(オッタル)を錯乱させるためだ。元は、【フィーガル】との戦闘のために考えていたものだから、この神猪(オッタル)に通用するかは分からない。


だからと言って、別の作戦を練ってる暇は全くといっていいほど無いのだ。


「杏奈っ」

「にゃ……」


杏奈は右手だけに持っていた【鎌鼬】を両手でがっしりと持ち。


横切り(スラッシュ)っ!! 」


単発の剣技、【横切り(スラッシュ)】を神猪(オッタル)に向けるが。


「にゃっっ……!? 」


ガンっ!! とその技は、神猪(オッタル)の身体に完璧に弾かれた。

そうなると思ってなかった杏奈はは、驚きで顔を染める。


「杏奈!? 」

「効かない。弾かれた……」


神猪(オッタル)は、何事も無かったように突進をやめ、杏奈のほうにその進路変えた。


それを確認した杏奈は、後ろに飛ぶように下がる。


「次、行くよ。氷拳(アイスパンチ)


そんなにスピードを出していない神猪(オッタル)の前方、杏奈がいる側に回り技を繰り出す。


「ガルッ? 」

「くっ…………」


それにより、神猪(オッタル)の突進を止めることが出来た。だが。


「これも効かない? 」


神猪(オッタル)の体力ゲージはこちらから見る限り、全然減っていないようにしか見えない。


神猪(オッタル)がさっき受けた微々たる衝撃に疑問を抱いている間に、杏奈達は、トモと朱音がいる場所まで戻ってくる。


「大丈夫なの……? 」

「身体の方は大丈夫……。でもあたしとハルの攻撃じゃ通用しない」

「最初だから、覚えているやつの中で弱めのやつでいったのが間違いだったかな」

「そうかもしれないにゃ。でももう一回やってみないことには……」

「分かった」


トモは頷く。


「援護必要なら早めに。すぐに動くから」

「分かったにゃ」

「了解」

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