出現そして戦い #2
「なぁっっ!! 」
光から解放されたトモ達の視界に映ったのは、さっきまでいた岩壁から水が染み出ているアーロン川の滝壺ではなく、辺り一面背丈1〜2センチほどの草が生えている草原だった。
「え…………? 」
新しい街、フィールド、ダンジョンに行くと、システムがそこの場所の名前を教えてくれる。しかし、今回のシステムメッセージは、全て「?」で埋め尽くされていた。
「皆。メッセージ届いてる……? 」
トモはゆっくりと立ち上がり、ハル、杏奈、朱音を見渡して、問うた。
システムメッセージに異常が出ているのは、トモだけという可能性もあるからだ。
「届いているといえば、そうなんだけどね……。全部「?」になってるわね…………」
「私も朱音と一緒……」
朱音とハルには、トモと似たような文章が送られているらしい。
「にゃ……? あたしの所にはちゃんと来てるよ……? 」
杏奈は不思議そうな顔付きで、3人を見た。
「後……、パーティーは強制的に解散させられてるみたいにゃ……」
杏奈の元に3人はそれぞれ集まって、杏奈の元にだけきちんと届いたメッセージを確認する。
「特別フィールド【ヴィーグリードの草原】 このフィールドではパーティーを組むことが出来ません。組まれているパーティーは解散されます。経験値は全て均等に振り分けられるので、御安心ください。このフィールドからは、【神級モンスター 神猪】を倒さない限り、出ることが出来ません。このシステムメッセージが届いてから2分で、強制的に戦闘にへと移行します」
杏奈が淡々と、システムメッセージを読み上げた。
「2分って書いてあるよね……? 」
「にゃ……」
「もうすぐ2分……、経つよね…………」
「そうにゃ…………」
「のんびりしてる暇無いよ。武器構えてっ!! くるよっ!!!! 」
ハルが大きい声を上げたかと思うと、トモ達の300メートル先の空間が、歪み始めた。
それを見た4人は、それぞれ事前に打ち合わせた通りに、陣形をとる。
トモは杏奈、朱音、ハルを俯瞰出来る位置まで下がった。
……さ、頑張ろ……。
「10秒後に神猪が出現します」
今度は音声でのシステムメッセージが届いた。
「…………9、8、7、6、5、4、3、2、1、0。神猪出現します」
「行くよっ! 皆っ!! 」
「うんっ! 」
「にゃっ!! 」
「うん」
トモ、ハル、朱音、杏奈はそれぞれ武器を握り直し、戦闘体勢に入った。




