チュートリアル #10
イルヴァーナの体力は、そのトモの攻撃で残り数ミリとなっていた。
「「杏奈っ!! 」」
トモと朱音の声が重なる。
その声に合わせて、後ろに下がっていた杏奈が減ってしまっていた体力を回復させた
「はいよ〜。とぉっ・・・・・・」
杏奈は怯んでいるイルヴァーナの上に跳躍し、
「【切・風纏】っ!!!! 」
自分が得意と言えるまで、ここにくるまでに使い込んだこの技で、イルヴァーナにトドメの一撃を与える。
「グゥゥゥゥ・・・・・・。ガルウウウウッッッッッッ!!!! 」
イルヴァーナは今までより一番大きい咆哮をあげ、その姿を消滅させた。
「You Win!」
イルヴァーナに勝ったことを知らせるシステムメッセージが、3人の前に現れる。
「やった!! 」
「やったにゃぁ! 」
「よしっ!! 」
3者がそれぞれ歓喜の声を出し、ハイタッチをかわす。
ハイタッチと同じタイミングで、【無干渉フィールド】も解け、見える景色が元の【深淵なる森】に戻る。
「ふぅ・・・・・・。疲れたわね・・・・・・」
「にゃぁ・・・・・・」
「うん・・・・・・」
チュートリアルを終えたという達成感からか、どっと疲労感が出てくる。
「これであの街に戻れるにゃ」
「そうね・・・・・・」
「杏奈と朱音はこれからどうするの? 」
「あたしは自分の部屋に戻ってから一回落ちるよ。朱音はどうにゃ? 」
「私? 私も落ちるわよ? しなくちゃならないことが元の世界にあるから」
トモも、まだ宿題を終えてなかった事に気がついた。
「私もそうする」
「じゃ、一回この森から出ようか」
杏奈は【鎌鼬】を装備ストレージに戻し、そう声をつくる。
「あのカロンの話では、【印】があるって話だったわね」
「そうだったね・・・・・・」
「あれみたいにゃぁ? 」
杏奈が指差す方向に目を向けると、直径30センチほどの少し大きめの黒色の【印】が、そこにあった。
「戻りましょうか」
「にゃぁ」
「うんっ」
トモ達がその印に触れた途端、3人の身体はここに飛ばされて来た時と同じように、白い光に包まれた。




