チュートリアル #9
イルヴァーナは、すぐに朱音に対する攻撃をやめ、今、攻撃してきた杏奈のほうにその自身の大きな身体を向ける。
「こっちにゃ」
杏奈はすぐさまイルヴァーナから離れ、攻撃体勢にはいる。
「杏奈っ!! 」
「あたしは大丈夫。もしかしたら朱音に標的が向かうかもしれないから、防御は任せるよ」
「うん」
トモは自分に速度加速の魔法をかけ、朱音の元に駆け寄る。
「トモ・・・・・・」
「麻痺が治るまで後どれくらい? 」
「後1分みたいね・・・・・・」
「案外早く治るんだね」
「動けないけどね・・・・・・」
イルヴァーナの攻撃には、下位状態異常の麻痺が発生する場合があり、今回の場合、擦った程度の杏奈には発生せず、ある程度のダメージを受けた朱音には発生したのだ。
「【ホーリーガード】で治せるんじゃなかったの? 」
「えへへ。さっき自分に速度加速を使っちゃって、魔力が無くなってね・・・・・・」
「はぁ・・・・・・。なんかトモらしい気がするわ・・・・・・」
「私らしいって・・・・・・? 」
「後で言うわ・・・・・・。麻痺がそろそろ治るみたいだし、杏奈の援護しにいかないと」
立ち上がろうとした朱音にトモは、そっと手差し出す。
「ありがと。それと、これ・・・・・・」
朱音の手中に1つの瓶状のものが現れる。
「魔力ポーションね。ありがとう」
朱音からそれを受け取り、飲み干す。
「それじゃ、行くわよ? トモ」
「うん」
トモと朱音は杏奈の援護にまわる。
「待ってたにゃあ・・・・・・。そろそろ1人ではきついにゃ」
イルヴァーナの体力ゲージは3分の2まで減っていて、ゲージの色は赤色に変化していたが、それは杏奈の体力も同じだった。
「下がって杏奈」
「にゃ・・・・・・」
朱音の声に従うように、杏奈は後ろに飛ぶ。
トモは杏奈が後ろに下がったのを確認してから。
「朱音っ! 」
「うん。任せなさい」
朱音はがっちりと【2丁の雷煌】を握りなおす。
「【雷砲】っ! 」
トモがイルヴァーナの左側に回ったのを見てから、朱音は右に出て、さっき撃ったものの雷属性の弾丸を放つ。
その雷砲はイルヴァーナに命中するが。
「ちっ・・・・・・」
やはり雷属性に雷属性は合わないのが分かる。
「【雹流】っ!! 」
そうトモが唱えるとそれに呼応するように、上空からイルヴァーナに向かって雹が降ってくる。
「ガッ・・・・・・ル・・・・・・」
それの全てがイルヴァーナに命中する。




