最終決戦 2
これはただのゲームではない。世界崩壊という結末を覆すためのゲームだ。
「ゲームのルールは任せます」
中島の提案でゲーム内容は私が決めることになる。私は考え込む。有利なゲームとは何のか。接近戦だと勝ち目はない。そうなれば頭脳戦しかない。
「フォースカードで勝負だ」
このゲームは私の作ったオリジナルゲーム。これほど有利なゲームはないだろう。
「ルールはディーラーが持っている四枚のカードから当たりのカードを引くだけ。チャンスは三回。もちろん当たりのカードを引けば勝ち」
中島は笑う。
「そんな単純なゲームで世界崩壊を賭けたゲームをするのですか。本当に世界を救うつもりがありますか」
私は本気な目をする。
「ルールなんて関係ない」
私はフェアにするためにあらかじめ当たりのカードを中島に見せた。その後カードをシャッフルする。
ファーストチャンス。私は手術台にカードを並べる。
「さあ。運命のカードを選べ」
中島は直感で一番右奥のカードを取る。捲るとそのカードははずれだということが分かった。
「次で決める」
私はこの言葉は負け惜しみだと思った。しかし私は知らなかった。彼の恐ろしさを。




