三つ巴の戦い
「それでこれからどうしますか」
「決まっているだろう。ボスを倒す」
中島の目はまるで戦隊ヒーローのレッドのように燃えている。それが正義の味方というものなのだろうか。
テロリストのボスは強いだろう。それならあの武術は通用するのだろうか。いいや。こちらは一人ではない。中島さんもいる。
それから私たちは残りのテロリスト五名を相手にかくれんぼをしていた。現在の時刻は午後六時三十分。残り三十分でテロリストのボスを倒すことができるのだろうか。
その時だった。隔離病棟の窓ガラスが外側から割れた。割れた窓からマイク・フランクリンの奇襲アンドロイドが現れる。
それに続くようにマイクも隔離病棟に侵入した。
「探した。さて第五試合でも始めようではないか」
今日は運がない。テロリスト集団と奇襲アンドロイド。二つの敵を相手にしなければならないとは。
答えはもう決まっている。今はテロリストが相手だ。奇襲アンドロイドと戦っている暇はない。ということで私と中島さんはマイクから逃げた。
マイクはその行動から鬼ごっこを連想して勝手に第五試合を始める。
「第五試合の始まりだ」




