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ガスマスクの集団
頼もしさを感じ私と宮本さんは隔離病棟への階段を上る。
それから五分後私と宮本さんは黒崎の病室の前まで来た。
そういえば第四試合の結果はどうなったのだろう。その時だった。十数名のガスマスクを付けた男達が通りかかったのだ。
不自然だと思ったが私たちは彼女の病室に足を踏み入れる。その時警報音が鳴った。警報音が鳴り終わると変声器で声を変えたような人物が放送した。電波ジャックしたようにノイズの音も聞こえる。
『我々黄色いアザラシは午後七時までこの隔離病棟を乗っ取ることにした。要求はないから交渉はしないでくれ。邪魔した者には制裁を与える。これは訓練ではない』
なるほど。あのガスマスクの集団はテロリストだったのだ。
納得している場合ではない。この隔離病棟はテロリストに占拠された。私は不運の男である。コンビニ強盗と人質籠城事件。この三日間の間に二つの事件に巻き込まれた私はアメリカドラマの主人公なのだろうか。




