第96話
準決勝第2試合のコールが響く。
佐助は虎徹に跨り、軽く手を振りながらリングへと現れた。
続いてバッツとアナが登場する。今度は巨大な蛇のアナも堂々と姿を晒し、その圧倒的な巨体に会場がざわつく。
「いやー、さっきも見たけどさ……やっぱ目の前で見るとデケーな、そのヘビ……」
佐助が苦笑いを浮かべる。
「貴方も先程と同じように、アナのエサになってもらいますよ」
バッツは余裕の笑みを崩さない。
試合開始の合図。
あまりにも巨大なアナを前に、佐助は攻めあぐねる。
隙を突くようにバッツが攻撃を仕掛けるが、佐助はそれを躱し続ける。しかし決定打が見えない。
その時、虎徹が低く唸り、アナへ向かって鋭く跳び上がった。
アナは待っていたかのように大きく顎を開く。
「まさか――」
バクン。
虎徹の身体が、巨大な口の中へと消えた
「きゃああああっ!」
「また食われたぞ!」
悲鳴と怒号が会場を包み、観客席が一気に騒然となる。
「虎徹!!」
佐助が叫ぶ。
次の瞬間。
ズバァッ――!!
アナの胴体が内側から裂け、鮮烈な斬撃と共に虎徹が飛び出した。
巨体は断末魔を上げる間もなく霧散し、アナは消失する。
「な、何っ!?」
バッツが目を見開く。
虎徹は軽やかに着地し、何事もなかったかのように佐助の隣へ戻る。
佐助は思わず虎徹の頭を撫でた。
「スゲーじゃねーか、お前……!」
アナを失ったバッツは歯噛みしつつも前へ出るが、もはや形勢は明らかだった。
佐助と虎徹の息の合った連携がバッツを追い詰め、最後は一瞬の攻防で決着がつく。
バッツ、消失。
勝者コールが高らかに響き、会場は大きな拍手と歓声に包まれた。
続けて、決勝戦の対戦カードが告げられる。
「それでは――複数戦、決勝戦を始めます!
1回戦、アイス+白熊くん組を見事なコンビネーションで勝利、続く準決勝アース+カイザー組では激しい攻防からの一瞬の終幕で見事勝ち上がって来た……ラビィ+ドラキュ組の登場です!」
リングの空気が、一段と張り詰めた。
「続きまして、1回戦、猿田彦+坂田金時組ではプレイヤーを勘違いすると言う事も有りましたが、危なげなく勝利し続く準決勝では虎徹選手の機転により一気に形勢逆転し勝ち上がりました。……佐助+虎徹組、登場です!」
両雄並び立つ。
《デュアル・クラッシュ》の称号は、果たしてどちらの手に……
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