第93話
読者の皆様のお陰もあり、2/27
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獲得させて頂きました!ありがとうございます!
作品は完結まで書ききってますので、最後までお楽しみ頂ければ幸いです。
「続きまして! 複数戦第1回戦・第2試合!」
実況の声に呼ばれ、リングへと上がるのはアースとカイザー、そして対するは力也とティアラのペアだった。
モジモジと鈍臭そうで力のみといった体格の力也。その肩のあたりをふわふわと飛ぶのは、小さく可愛らしい妖精の姿をしたティアラ。
あまりにもアンバランスな組み合わせに、会場のあちこちからクスクスと笑い声が漏れる。
「それでは……試合開始!」
開始の合図と同時に、力也がアースへ向かって突進する。
ドシン、ドシンと地面を揺らすその動きは、まるで重戦車のようだった。
だがやはり動きは鈍く、アースは余裕を持って回避する。
すれ違いざまに反撃を繰り出そうとした、その瞬間だった。
「今だよ、力也さんっ!」
ティアラの声と同時に、淡い光が力也を包む。
次の瞬間、先ほどまでの鈍重さが嘘のように、力也の動きが一変した。
軽やかにアースの攻撃をかわし、そのまま踏み込んで重たい一撃を叩き込む。
会場がどよめいた。
「……油断してたら、やられる」
アースは表情を引き締めると、カイザーに視線を送る。
「カイザー、力也さんの動きを止めて!」
炎を纏ったカイザーが力也へと向かうのを見届け、アースは一気に進路を変え、ティアラへと距離を詰めた。
「きゃっ……!」
アースの一撃がティアラに届く、その刹那。
力也が迷いなく身体を滑り込ませ、背中でその攻撃を受け止める。
鈍い衝撃音と共に、力也の身体が光に包まれ消失した。
「プレイヤー消失! よって勝者、アース&カイザー組!」
勝者コールが響く中、転送エリアに現れた力也は、真っ先にティアラを探した。
「ティアラちゃん、怪我はない?」
「う、うん……でも……私のせいで負けちゃった……」
悔しそうに俯くティアラを見て、力也は少し照れたように笑う。
その光景に、会場からは自然と拍手が湧き起こった。
「見直したぞ、力也!」
「いいコンビじゃねぇか!」
称賛の声が、二人を包み込む。
「続きまして! 第1回戦・第3試合!」
虎徹に跨り、堂々とリングへ入場する佐助。
対するは、坂田金時の肩にちょこんと乗った、小さな猿――猿田彦。
その姿に、会場も佐助自身も、金時の方がプレイヤーだと疑っていなかった。
「試合開始!」
開始と同時に、佐助と虎徹が猛攻を仕掛ける。
虎徹の爪撃をかわした金時に、佐助の一撃がクリーンヒット。
金時は光に包まれ、消失していった。
「よっしゃあ!」
佐助は腕を突き上げ、勝利を確信する。
その瞬間。
消えていく金時の肩から、猿田彦がぴょんと跳び出した。
一瞬で虎徹の背へと飛び乗り、背後から鋭い一撃。
虎徹は抵抗する間もなく消失する。
金時を倒したのにいつまで経っても勝者コールは鳴らない事に会場がざわつき始める。
佐助はゆっくりと振り返り、猿田彦を見た。
猿田彦はニヤリと笑い、口を開く。
「そうさ……俺がプレイヤーだよ。キキーッ!」
「ええぇっ!?」
佐助の声と、会場の驚愕が重なった。
複数戦は、まだまだ波乱が続いていた。
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