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第47話

隠し通路の奥へと進むにつれ、空気はさらに重くなっていった。

足音が岩壁に反響し、静けさが妙に耳につく。


やがて視界が開け、前回と同じ光景が現れる。


左右に分かれる二つの道。


だが、違いもあった。


「……やっぱり」


ラビィの視線の先で、地面はすでに左右へと大きく割れていた。

前回の地鳴りによって生まれたであろう亀裂が、道の途中から完全に通行を遮っている。


もう、選択の必要はない。


「このまま行こう」


ラビィの言葉に、誰も異を唱えなかった。


右の通路へ向かうのは、ラビィ、ヴラド、そして一匹。

左の通路へは、孔明、ジャンヌ、コロンブス。


前回と、まったく同じ構成。


互いに距離が開く、その直前。


コロンブスが、ラビィに聞こえないほどの微かな声で、ヴラドにだけ告げた。


「嬢ちゃんを頼んだぞ」


ヴラドは一瞬だけ視線を向け、

そして静かに、確かな動作で頷いた。


言葉は要らなかった。


それぞれは、それぞれの道へと歩き出す。


―――


孔明たち三人は、慎重に通路を進んでいた。

前回と同じく、いくつかの小型の魔物、巧妙に仕掛けられた罠が立ちはだかる。


「来ます、右です!」


ジャンヌの声に合わせ、孔明が指示を飛ばし、

コロンブスが前に出て一気に押し切る。


連携は、前よりも明らかに洗練されていた。


やがて辿り着いたのは、広い空間。

正面には重厚な大扉。

そして、その手前。


「やはり……いましたか」


孔明の前に立ちはだかる三体の魔物。


前回と同じ種の魔物が二体。

さらに、新たに現れた中型の魔物が一体。


今回は擬態はしていない。

だが、その分、殺気は隠そうともしていなかった。


「数は増えたが……問題ないな!」


コロンブスが笑い、ジャンヌが剣を構える。


激しい戦いだった。

魔物たちも必死に食らいついてきたが、

孔明たちもまた、以前とは違っていた。


死力を尽くし、ついに最後の一体が崩れ落ちる。


静寂が戻る。


孔明は、ラビィたちが現れるであろう通路の先を静かに見据えた。


「……必ず、戻ってくるのですよ」


それは祈りにも似た、小さな呟きだった。


―――


一方、ラビィたちの進む通路。


歩を進めるにつれ、先が次第に明るくなっていく。


「……来たね、やっとここまで」


ラビィは呼吸を整え、隣を歩くヴラドを見る。


ヴラドもまた、何も言わずに頷いた。


二人の間に、迷いはない。


足元で、ドラキュが小さく身を震わせていた。

迫る危険を、本能で感じ取っているのだろう。


ラビィはしゃがみ込み、優しく撫でる。


「大丈夫。君は私が守ってあげるよ。絶対に……」


その手の温もりに、ドラキュは少し落ち着いたように光の方を見据えた。


全員の覚悟が、静かに揃う。


ラビィは前を向き、一歩を踏み出す。


「……行こう」


光の先へ。

再び、運命と向き合うために。

ここまでお読み下さり本当にありがとうございます!


更新日時は毎日致します。

平日:7時頃、12時頃、20時頃の1日3話

土、日、祝:12時頃、16時頃、20時頃の1日3話

で行います。


少しでも

面白かった。続きを読んでみたい。頑張って。と思われた方、よろしければブックマークもお願いします!

感想などもお待ちしております。

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