第44話
次の日、ラビィはログインすると、肩口に小さな存在を連れたまま仲間たちの待つ場所へと向かった。
孔明、ジャンヌ、コロンブス、ヴラドが揃っているのを確認し、ラビィはにやりと笑う。
「じゃーん!」
その瞬間、ラビィのそばで小さな影がふわりと動く。
反射的にコロンブスが目を見開き、剣の柄に手をかけた。
「おいっ、魔物!?」
「ちょっと待ったーー!」
ラビィが即座に声を張り上げる。
「その子は魔物じゃないから!斬らないで!」
コロンブスは半信半疑のまま剣を下ろし、孔明は興味深そうに目を細め、ジャンヌは一歩近づいて覗き込む。
ラビィは深呼吸してから、これまでの経緯と限定メンバーデータの説明を簡潔に話した。
「……というわけで、正式に紹介します。この子の名前はドラキュ」
名前を呼ばれた小さな竜の子は、仲間たちを順番に見回し、
「キュッ!」
と、短く鳴いた。
「まぁ……!」
ジャンヌの瞳が一瞬で輝く。
「なんて愛らしい……!」
ヴラドは腕を組み、しげしげとドラキュを見つめた後、満足そうに頷く。
「ふむ。その名……よい響きだ。おぉ、我が息子よ」
「そんな訳あるか!」
即座にコロンブスが突っ込み、場の空気が一気に緩む。
ラビィも思わず笑い、孔明は小さく肩をすくめた。
ひとしきり和やかな空気になったところで、ラビィは限定メンバーの仕様や、サブメンバー補充の件がまだ解決していないことを伝える。
「まぁ、そう簡単にはいかないか」
「仕方ありませんね」
仲間たちは誰も責めることなく受け入れた。
その時、ラビィの端末が軽く震える。
表示された差出人はアースだった。
「あっ、アースくん」
メールを開くと、案の定といった内容が並んでいる。
《限定メンバー、育成系相棒でした……トホホです》
そんな文章と一緒に、画像が添付されていた。
映し出されたのは、ドラキュとはまったく違う姿。
小さな炎をまとった、鳥のような存在だった。
「火の鳥……?なるほど、みんなが竜の子じゃないんだね」
限定メンバーデータは皆同じではない。
そう理解した瞬間、ラビィは無意識にドラキュを抱き寄せていた。
「うん、やっぱり君で良かった」
ドラキュは少し驚いたように身を固くし、それから
「キューッ!」
小さく、嬉しそうに鳴いた。
「これからも、よろしくね」
ラビィの言葉に応えるように、ドラキュは翼をぱたぱたと揺らす。
新しい仲間との日々が、静かに、しかし確かに始まろうとしていた。
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