第19話
街の外へ一歩出た瞬間、視界が一気に開けた。
背後には始まりの街、その周囲を囲むように広がるのは、見晴らしの良い草原だった。
ラビィは取り出した地図を広げる。
森、岩場、山、そして海
この街を中心に、いくつものフィールドが放射状に配置されているのが一目で分かった。
「まずは魔物が居そうな森の方かな」
最初のクエストだ。危険そうな場所を選ぶ理由はない。
一行は草を踏みしめ、森へ向かって歩き出した。
その時だった。
地面がもぞりと盛り上がり、モグラのような魔物が顔を出す。
「え、これが…魔物?」
ラビィがそう思った瞬間、その魔物は音もなく崩れ落ちた。
魔物の奥。
そこに立っていたのは、忍刀を抜いた半蔵だった。
「……フン。この程度か」
あまりにも一瞬。
ラビィは思わず目を見開いた。
これが下級魔物だという事は、頭では理解できる。
そうだとしても...
(は、はやっ…)
「おいおい、俺たちの出番はねぇのかよ」
コロンブスが少し不満そうに言うと、半蔵は何も返さず、そのまま一行に付き従う様に後ろへと下がった。
(あっ、今回は消えないんだね...)
ラビィは、そう思い半蔵の方を見たが睨まれた為すぐに向き直した。
やがて森へと足を踏み入れる。
木陰から現れたのは、棍棒を持った小鬼が三体。
「次は俺の番だな、俺に任せな!嬢ちゃん」
コロンブスが前に出る。
大きく踏み込み、一体、また一体と小鬼を切り伏せていく。
「へへ、どうよっ!」
余裕を見せた、その瞬間。
背後からもう一体の小鬼が跳びかかる。
「危ない!」
ジャンヌが間に入り、棍棒を剣で受け止め、返しの刃で切り付ける。
最後の小鬼も崩れ落ちた。
「ちっ……」
半蔵が呆れたように視線を向ける。
「うるせぇな」
コロンブスが返し、ジャンヌはふふっと小さく笑った。
残る魔物は、あと一体。
孔明が周囲を見渡し、静かに指を差す。
「あそこです。森の奥の方にほら穴のような場所が見えます」
一行は視線を合わせ、頷き合った。
次は私も頑張る。
ラビィは胸の奥が少しだけ高鳴るのを感じながら、ほら穴へと歩を進める。
ここまでお読み下さり本当にありがとうございます!
更新日時は毎日致します。
平日:7時頃、12時頃、20時頃の1日3話
土、日、祝:12時頃、16時頃、20時頃の1日3話
で行います。
少しでも
面白かった。続きを読んでみたい。頑張って。と思われた方、よろしければブックマークもお願いします!
感想などもお待ちしております。




