第102話
一回戦第3試合のコールが会場に響き渡る。
「続いて登場するのは――ラビィパーティ!!」
その名が呼ばれた瞬間、会場の空気が一段熱を帯びた。
昨日の複数戦 《デュアル・クラッシュ》決勝。その圧倒的な戦いぶりは、まだ観客の記憶に生々しく残っている。
ラビィが先頭に立ち、軽く手を振りながらリングへ向かう。
その背後に、ジャンヌ、コロンブス、ヴラド、そしてリーが並ぶ。
「おおおおおっ!!」
「ラビィー!!」
「昨日の再現頼むぞー!」
歓声を背に、五人はリングへと上がった。
実況者が間を置かず、次の名を叫ぶ。
「対するは――アアアアパーティ!!」
一瞬、静寂。
次の瞬間。
「……は?」
思わず漏れたコロンブスの声と同時に、会場がざわめいた。
リングへ現れたのは、ド派手なドレスに身を包み、濃いメイクを施した女性プレイヤー。
名前とは裏腹に、あまりにも主張の強い存在感――アアアア。
その後ろに続くメンバーたちも同様だった。
色とりどりのドレス、きらびやかな装飾、完璧に整えられたメイク。
全員が女性。まるで戦場ではなく、夜会かパーティ会場に迷い込んだかのような異質な光景。
「……なんだありゃ」
コロンブスが呆然と呟く。
実況者が少し間を置き、慌てて試合開始を告げる。
「で、では――試合開始!!」
カツ……カツ……。
ハイヒールがリングを叩く音が、やけに大きく響く。
アアアアパーティは優雅な足取りで、ゆっくりと距離を詰めてきた。
「……無理だろ」
コロンブスが視線を逸らす。
「戦えない……」
リーも小さく首を振る。
その様子を見て、ジャンヌが深くため息をついた。
「まったく……情けないですね」
ラビィも肩をすくめる。
「ここ、闘技大会だよ?」
次の瞬間。
ジャンヌ、ラビィ、ヴラドが同時に前へ出た。
一切の躊躇なし。
一瞬の連携。
派手なドレスが翻るより早く、五人まとめて吹き飛ばされる。
光が弾け――消失。
「……え?」
何が起きたのか理解する前に、実況者が我に返ったように叫ぶ。
「しょ、勝者ぁぁ!!
勝者、ラビィパーティ!!」
会場は一拍遅れて爆笑と拍手に包まれた。
「いや〜、アレは戦えないだろ」
コロンブスが頭を掻く。
ウンウンとリーも大きく頷く。
その二人を一瞥し、ヴラドが低く言い放つ。
「何を躊躇する必要がある。
ここは闘いの場だ。
ここに立つ以上、相手に遠慮など無用」
その言葉に、ジャンヌとラビィが同時に頷く。
「……チェッ」
コロンブスがそっぽを向く。
「はいはい、俺が悪かったですよー」
少し拗ねた声に、会場から再び笑いが起こった。
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