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3-4 業界人、ディーラーと整備士を仲間にする



ギャングを撃退した私は改めてゴローとアンナに事実を伝えることにした。


世界がもうすぐ終わること。

そして私がなにを探しにアメリカに来たのか。


車を消したところを見ていないアンナには、目の前でハマーを出して見せた。


「こんなファンタジー見ちゃったら信じるしかないです」


「ワタシもだよ。ボスすごいよ」


「驚かせてすまない。で、どうだろうか。日本に来てもらえないか?」


ゴローとアンナは顔を見合わせ、それから答えた。


「わかりました。ふたりで日本にいきます」


「そうか、ありがとう!」


「こんな話を聞いてなにもアクションしないなんて無理ですよ。手伝わせてください」


頼もしいエンジニアチームの合流が決まり、私とタクスケはハイタッチをした。


―――――――


ゴローはこちらにアンナ以外の身内はいなかった。

アンナも数年前にお父さんを病気で亡くしておりほかには家族がいなかった。


「家族以外に連れていきたい人はいないか?」


ゴローはアンナと顔を見合わせてから答えた。


「連れていっていいならひとりいます。まだ子どもだけど身寄りがなくて孤児院にいる子です。休みの日は工場の手伝いをしてくれる、ワタシたちが親代わりみたいなものです」


「そうか、もちろん大丈夫だ」


日本には単なる観光にくる形でいいだろう。

年始にはめちゃくちゃなことになる。

ちょっと調べたが90日以内なら特に特別な申請は不要らしい。3人には秋くらいに来日してもらえば間違いは無さそうだ。


ふたりにはそれまで移住の準備をしながら、日本に持ち込む非合法なもの……銃や装甲車についてリサーチしてもらうことにした。


車や工場の処分をどうするか話し合っているのを見て、マジックボックスを使えばここにある車と整備道具はすべて残らず持ち出せることを伝えるとふたりはびっくりしていた。


「ゴローの車は日本で簡単に入手できないものばかりだ。私たちが使わないものは高く売れる。日本の知り合いにディラーがいるからそこに買い取ってもらえばいい」


「売るのはダメですよ。これからのこと考えたらパーツはたくさん必要ですよ」


「そうか、確かにな……。なら私が買い取ろう。頼んだもののリサーチができたら連絡をくれ。3人の移住は10月くらいだな。そのつもりで準備しておいてほしい」


テキサスに来て2日。

頼もしい仲間が3人も増えることになった。



―――――――



翌日。

私たちはゴローの店から遠く離れたエリアを訪れていた。

ギャングと敵対してしまったふたりに安全な場所で活動してもらうためだ。


ここは軍基地にも近く、うまくいけば放出された軍の装備品なんかも手に入る可能性がある。

もちろん狙っている装甲車の払い下げも。


「ギャングが報復にきたら驚くでしょうね。まさか次の日に空き地になってるとは思わない」


半ば呆れたようにタクスケが言う。

そう、私たちは昨日の夜のうちに車や工場のものをすべてマジックボックスに入れて回収したのだ。


「ホントびっくり。分かっていてもあんなのは理解できないわ」


――――――


「ギャングの仲間が仕返しにくると思うんだ。ふたりには安全な場所で暮らしてもらいたいからすぐに引っ越しの準備をしてほしい」


昨晩、私たちはこれからのことを話し合っていた。


「とはいっても。ゴロちゃんの車だけでもかなりの数がありますよ」


「うーん。そうだよな。……なあ、ナビィ、質問があるんだけど」


『はーい、なにかな?』


「話は聞いてた? 急いで引っ越しをしたいんだけどさ、なにかいい方法はないかな」


「え? ボス、誰と話してるんですか?」


「あ、そうか。みんなには見えないんだよな。ここにナビィっていう精霊がいるんだよ。私にしか見えないから紹介のしようがないんだけど」


「……そうなんですね。ボスがいうんだから居るんでしょうね……もう疑いませんよ」


「ワタシもです……」


「ゴローです、ナビィさんよろしく」


「ワタシ、アンナです。ナビィさんよろしくね」


「ナビィもよろしくだって。嬉しそうに笑ってるよ」


ふたりの紹介? を済ませた私は、本題の質問に戻った。


『そんなの簡単よ。丸ごと収納すればいいだけ』


ナビィはそうあっさり答えた。

そして実際にツーアクションだった。  


「ナビィ、このカーショップしまって」

「ナビィこの工場しまって」


引っ越しは秒で終わったのだった。



――――――――



「さて部屋も決まったしあとは武器だな」


「どんなものを集めればいいですか?」 


「うん、実はまだ決めかねてるんだよ。積極的に誰かを傷つけるつもりはないけど、防衛はしっかりしたい。守る人たちの数も増えるだろうし」


「ディフェンス主体なら遠くから攻撃できるものが良さそうじゃないですか? 警告にも使えます」


「確かにそうだな。それはしっかり準備しよう。とにかく私たちじゃわからないことが多すぎる。ふたりにはこの街でアドバイザーを見つけてくれると助かるな」


「ボス、せっかくですからあそこのガンショップを見てみませんか? まずはどんなものを扱ってるのか知っておきましょう。ボクもそんなに詳しいわけじゃないし、みんなで見学してまた話し合いましょうよ」


「そうしよう。まずは見てみないとな」


ゴローの提案で私たちはガンショップに行くことにしたのだった。





ゴロー

28歳。留学先のテキサスに永住した日本人。

カーディーラー。明るく気のいい陽キャ。

車の知識と同時に簡単な整備もできる。

妻のアンナを溺愛している。


アンナ

25歳。ゴローの妻。

親から引き継いだ整備工場をやっていてその整備技術はかなりのもの。

今は控えめだが、実はかなり気の強い性格。

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