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0. はじまり






人々の悲鳴が飛び交い、あちこちでクラクションと衝突音が、そして遠くからは爆発音も鳴り響く。 


その合間を縫って、得体のしれぬうめき声が聞こえる。


この世の終わりは、聞かされた通りに訪れた。


―――――


私の名前は金沢 燕。


出版社勤務で今年で45歳。

現在都内の賃貸マンションに一人で住んでいる。


思えばこれまで。

幼少期から学生時代は何かに秀でた実力があるわけでもなく、さして特別な努力もしてこなかった。

それでいて他の人よりも少しばかりは良い結果に恵まれることが多かった。


それは「突き抜けた幸運」ではないけれど、それでも人より損をしたことは無かったように思う。

物心がついた頃から、「人当たりの良さ」は自覚していた。

誰かに極端に嫌われることもなく、思い返せばいつもなんとなく可愛がってくれる強い味方がそばにいた。


……すごくないけど、ちょっとだけツイてる……


そんな言葉が似合うような人生を過ごしてきた。


そしてそれは社会人となってからも変わらなかった。


エンタメに特化した中小規模の出版社であったことも良かったのだと思う。

大手にありそうな才能の塊たちとの苛烈な出世争いもなく、故に会社においては「それなりに使える若手」として上司や先輩に可愛がられてきた。


そして社外のクリエイターたちに仕事を発注する編集者としての業務を重ねるうちに持ち前の「人当たりの良さ」と「運の良さ」を武器に、各方面の一流プロフェッショナルたちとも深い信頼関係を作ることができた。


そんな持ち前の「人当たりの良さ」は部下の扱いにもいかんなく発揮され、社内でのステータスは相応に上がっていく。

結果、社を代表する看板雑誌の編集長に抜擢され、その後もそれなりに派手な社外の人脈も武器としながら、順調に昇進を続けて出版部門のトップへと上り詰めた。


そう、ここまでは「人当たりの良さ」で「ちょっとした幸運」に恵まれた穏やかながらも幸せな日々をすごしていたのだが……。




まさか世界が【あんなこと】になるなんて。


まさか自分が【あんな力】を得るなんて。



このときは夢にも思わなかった。



静止画のように時が止まった色と音のない世界で、私は何が起きたのかをすぐには理解できずにいた。

初投稿です

不慣れな点は何卒ご容赦ください

最終章まで執筆済ですがご意見によって加筆修正してもいいのかなと思ってます。

なるべく毎日投稿でがんばります


どうぞよろしくお願いいたします

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