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おまけその7!兄さんが消えちゃった!

「兄さんがどこかにいっちゃったよ〜っ!うえ〜ん兄さんどこ〜っ!」


アリスは昨夜からカインをずっと探し回っていた。


昨日兄さんことカインが学園の春休暇でオウギ村に帰って来た。ついでにエレナも帰って来た。

昨夜兄さんに夜這‥‥じゃなくて寝顔を見に部屋に入ったらいなかったの!もしや、兄さんが憎きエレナの家に行ったんだと思って突撃したんだけど、兄さんはいなかたった!それからエレナと一緒に探したんだけどどこにもいないの。うぇ〜ん、兄さ〜ん!どこにいったのよ。エレナはさっき学園まで探しに行くっていなくなっちゃうし。村人とママとパパはカインのことだから大丈夫だろって探さないし!もうこの村で探してるの私だけだよ!

えっ!ネオはどこにいるって?

実は昨日、ネオが兄さんに闘いを挑んでボコボコにされて再起不能状態なの。限界突破したからって兄さんを煽りすぎちゃたんだよね。

そんなことより兄さんはどこなのよ!



『違う世界に転移してもらったよ』


か、神様!


『そうだよ、神様だよ』


兄さんがいなくなったのは神様のせいなの?神でもぶっ殺すぞ!


『違う違う!殺気を抑えて!落ちついて!ヒーヒーフーだよ』


まだ何も産まれないわよ!!


『間違えた深呼吸だった』


結局どこの世界に転移したのよ!


『あの子は僕の弟の管轄している世界に転移しちゃったんだよ。その世界では、何千年も争いが続いて世界が破滅寸前だったんだよ。それで弟に相談されて、神より強い子貸してあげようかっていったんだ』


やっぱ!神様のせいじゃないか〜っ!


『はっはっは!ごめんそうだったね』


こんにゃろーっ!


『しょうがないだろ、可愛い弟の頼みなんだから断れないよ』


それでいつ帰ってくるんですか?


『さぁ?』


さぁって!早く返せ〜っ!


『どうどうどう、落ち着いて。さっき弟からあの子の最新映像届いたから見せてあげるから!落ち着いてね!』


兄さんの異世界の活躍観れるんですか!!


『じゃあ、写すよ。はい、ポチ

‥‥』


「アリス!ワシもワシも観るのじゃ!」

ネオにも神の声が聞こえ、アリスの元まで杖をつきながら来た。脇にお菓子を挟んで。


『黒竜君無理しないほうがいいよ。あちこち血だらけ痛々しいよ。でも限界突破したおかげで生き延びたね。では、気を取り直して、ポチッとな』





◆◆◆

題名[天才の魔術師?いえ違います天災の魔術師です]






この世界は腐りきっている。





「誰か助けて〜っ!」


年若い女性が屈強な男に捕まり泣き叫んでいる。


「へっへっへ、いくら叫ぼうが誰も助けに来るわけない!お前はもう俺様の物だ!」


周りに沢山の人がいるが誰も助けようとはしない。自分にとばっちりが来るのが嫌なのだ。


「いや〜っ!」


そのまま女性は連れ去られていった。もうこの女性は終わりだろう。このような光景は日常茶飯事だ。

だから、この世界は腐りきっている。

理由は簡単だ、何千年以上いたる所で戦争がおき、治安が悪い。だからこの世界が平和になることはないと誰もが諦めている。この世界は絶対に変わらない‥‥


なぜなら権力者、力のある者達が平和を許さないからだ。この者達は傲慢で怠慢だ。自分の欲しい物を全て手に入れるまで争いは無くならないだろう。だから、この戦争は一生終わらない。誰かがこの傲慢な者達を全て消してくれる英雄が現れないかぎり平和にならない。

そんな御伽話に出てくるような英雄は現れるはずかないと誰もが思っていた。

だが!突如1人の英雄が現れた。いや、違う‥‥魔王が現れたのだ。そして軍時国家ノガール国を滅ぼした。悪人も善人も平等に全て消滅させた。まさに天災のように。

ノガール国滅亡の情報は瞬く間に世界に広がり衝撃を与えた。

そしてこの元凶の人間を世界初の魔術師ランク天災級に指定された。魔術師ランクは下がF級で最高位はS級になっている。だが、この人間の登場により新たに天災級が設けられた。天災級魔術師の名は天災の魔王と名付けられた。素性も名前も誰もわからない。だから魔術協会は名を天災の魔王と定めたのだ。


滅びたノガール国で魔王の姿が辛うじて魔道写真に収められ世界各国にその写真が配られた。天災の魔王は老若男女に危険人物として世界中に認知された。その容姿は全身黒ずくめ、顔はぼやけて分からない。だが一目で天災の魔王とわかる部位がはっきり写っていた‥‥それはこの世界で誰一人存在しないドロドロとした赤色の瞳をしているのだから。


そんな魔王の登場により何千年も変わらなかった世界が変わり始めた。

このままでは魔王に全て滅ぼされ世界が滅亡すると魔術師協会、国々が危惧し、この世界の10か国全てが一致団結し連合軍を組んだ。今まで敵対同士だったが、魔王を討ち取るため、初めて世界が一丸となった。特に傲慢なS級魔術師達はやっきになっていた。自分より強大な力を持つ天災級魔術師を許せないのだ。S級魔術師は格国1人いる。これから魔王1人で連合軍、S級魔術師10人と戦わなければならない。連合軍は、これだけの強大な戦力があれば魔王を倒せると誰もが思っていた。だが、その圧倒的な戦力差を覆し天災の魔王が連合軍、S級魔術師を数分で全て壊滅させた。


こうして何千年も続いて戦争は天災の魔王1人によって、あっけなく終結した。10カ国の先鋭達、最高戦力だったS級魔術師がいなくなり戦争の駒が無くなってしまったのだ‥‥だが、あと何年かしたら再び戦争が始まるかもしれない。人間とは欲の深い生物なのだ。

人間は世界に一つしかない物を手に入れたい、他の人よりたくさんな物を手に入れたい。そんな時は争って奪うしかない。


だが、そんな争いは天災の魔王が許さない。今度こそノガール国のように全ての国、世界を消滅してしまうだろう。諸悪の根源、人間全てを‥‥





◆◆◆

連合軍、S級魔術師壊滅数分前の話‥‥



魔王を討伐の各国先鋭の兵士、魔術師とS級魔術師10名を集め魔王のいる元ノガール国の王都に集結した。




「ハッハッハッ!各国の選りすぐりの先鋭にS級魔術師10人いればあの天災の魔王も恐れるに足らん!これなら魔王を討ち取れるぞ!」


天幕の中で座っている男が勝利を確信し高らかに笑った。司令室に映し出されているモニターを見て勝利を確信しているのだ。そのモニターには魔術師、兵士の数が映し出されていた。その数200万を超えている。魔王1人に対して過剰戦力だ。魔王はこれだけの脅威だと考えられているのだろう。

この偉そうに座っている男は連合軍の総司令官カインズ閣下だ。

そんな中1人の副官が疑問を呈した。

「閣下、本当にこの戦力であの魔王を討ち取れるのでしょうか?わずか1日でノガール国を滅ぼした化け物ですぞ!」



「ふふっ、お前はまだ若いな!たかが魔術師1人で出来るわけないだろ。そんなのは嘘に決まってる。たぶんノガール国が秘密裏に開発していた禁忌魔道兵器の誤爆で滅んだんだろ!魔術協会も天災級などの馬鹿な称号を付けたもんだ。だから皆んな騒いでいるだけだ。もし本当だったら、ワシらが集まる前に殺されているだろうしな。ハッハッハッ!本当に天災級の力があるか見ものだな」


「たしかにノガール国は禁忌魔道兵器を開発していましたが、国が滅ぶ程の兵器ではなかったと思いますぞ。もし本当だったら‥‥」


ドガァン!ドガァン!ドガァン!ドッガァーーン!!突如爆発音が響き、遅れて地響きが襲いカインズ閣下は椅子から滑り落ち、副官は立っていられずに尻餅をついた。副官の嫌な予想が当たってしまったようだ。やはり魔術師協会の天災級は本当だったのだと。副官が頭の中が混乱していると‥‥


バァン!突如天幕が開いた!

「ま、ま、魔王が‥‥天災の魔王が王都上空に現れました!」


慌てて伝令の兵士が入ってきた。その顔は真っ青になり、今にも倒れそうだった。


「被害はどのぐらいだ!」


「兵士、魔術師の半分が蒸発し消滅しました」


「消えた?嘘だろ‥‥この短時間で半分!!こんなの絶対にありえん!!」


閣下はモニターに映し出されていた魔術師、兵士の数が半分になっている現実を受け入れられなかった。


「閣下!早く、魔道通信でS級魔術師達に命令してください!このままではノガール国の二の舞ですぞ!」


さっきまで混乱していた副官は閣下の頭を抱えている姿を見て落ちつくことができた。そして閣下に檄を飛ばした!取り返しのつかなくなる前に。


だが、もう遅い‥‥元ノガール国の上空から王都に匹敵する超巨大な火の玉がゆっくり落ちて来た‥‥まるで太陽が落ちて来たみたいに‥‥。


こうして連合軍、S級魔術師達は何も出来ず全て跡形もなく蒸発し、この世界から消え去った。




◆◆◆


「ふぅ、だいぶ世界が綺麗になったかな」


王都上空で独り言を呟いているのは、世界中から危険人物に指定されている天災の魔王だ。


「天災の魔王ってネーミングセンスはダサいね!もっとカッコいい名前にしてくれよ魔術師協会。厨二病じゃないんだから!俺には親から貰った大切な名があるんだよ。

カインって言う名がね!」


天災の魔王は世界中の皆が想像しているような人間ではなく、どこにでもいそうな青年だった。


「まぁ、これだけ世界の戦力を減らしたんだから戦争なんて辞めて平和になるよね。これで俺の役目がなくなったからこの世界で何しようかな。まだ元の世界に帰れないし。せっかくだからお店でも開いてスローライフしようかな」



このまま平和な世界なら天災の魔王は現れないだろう‥‥



絶対無理!‥‥まだ傲慢な王族、魔術師協会が残ってるから!


神様が嘆いているがカインには届かなかった。



ー終わりー




◆◆◆



「ばぁ、ばぁ、ばぁ‥‥アリスよ‥‥あの化け物、国一つ滅ぼしてるぞ!悪人も善人も!あやつは化け物じゃない‥‥魔神を超えた邪神じゃ‥‥もう人間の心なんてないぞ‥‥後、あの巨大魔法はなんだ!あんなのくらったらワシでも蒸発してしまうわい!昨日のワシとの闘いとはレベルが違いすぎる‥‥」


ネオはブルブル震えだした。



「す、素敵♡無情の兄さんも最高♡人間をゴミ屑のように消滅させちゃうんだもん♡」


さっきまで機嫌が悪かったのにカインの勇姿を見てメロメロになってしまった。


『相変わらずだね君たち、前と同じ反応じゃん』

神は呆れているようだ。


「神様、さっきから気になっていたんだけど、いつのまに私達、魔神倒して限界突破したんだろう?」


「‥‥そうじゃな!限界突破しちょるけど、魔神倒した覚えがないのじゃ‥‥ブルブル」


『あぁ、それね!だってまだ書いてないもん』


「「うん?」」



『はっはっは!またね!バイバイ』



「「逃げやがった!」」





◆◆◆

 ではまた気が向きましたら投稿致します\(^-^ )

追加情報!

異世界に飛ばされカインは何をやって過ごしているのか?それは魔道具店を開いています。新たに別作品として短編投稿予定です!


読んで下さりありがとうございます。

【☆☆☆☆☆】を押して応援して頂けると嬉しいです( ◠‿◠ )執筆の励みになりますのでよろしくお願い致します。

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