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2話 〜え!?まじで?〜

完結です。続きはニコ漫画にでも漫画として出そうと思っています。



「剣だ!」


弘田の手から溢れ出した謎の白い液体はすぐに剣の柄を成形し、そこから流れるように真っ直ぐ剣身を作り出したかと思うと瞬く間に荒れ狂う水の如く暴れだし、流れを残したまま巨大な剣となった。



「かっけぇぇぇ!! 」


弘田は嬉しそうに軽々とその剣を振り回し、その反対に中暗は残念に思っていた。


「(わたしだけ能力あるとかじゃないのか……)」


異世界転生もののラノベあるあるで考えると

基本的には地味でダメダメな主人公の方がなんかすごいという容易な考えだった中暗。


「(まあ魅了のがすごいかもね)」


そうして弘田の振り回す、剣の性能を見定めている内に何故か地鳴りが起こった。


「剣が抜けねー!! 」


いつの間にか弘田が剣先を地面に突き刺している


地鳴りはどんどん大きくなり突き刺された剣の先の部分から地面にヒビが生える。弘田は必死にその剣を抜こうとするもののそれは叶わない。


「(なにこの剣の能力!!意外と強いの!? )」


中暗は剣の能力について考えを巡らせていたものの地面のひび割れは突然大きく音を立てて、大地の底を切り開いた。

中暗と弘田は逃げようとするも間に合わず地の底へと落ちていった________




「……起き………」


意識に問いかけるような、美しい声がした。


「……起きて……」


弘田はゆっくりと目を開いた。


目に飛び込んできたのは音をたてて燃える焚き火とそれに照らされた赤い洞窟だった。


「……大丈夫? 」


緩やかな目覚めだったからだろうか。まだ弘田はぼんやりとしている。そばに中暗が寝ていた。


声の主はすぐには見つからず、キョロキョロしていると、突然上から何かが降ってきた。


「うわあ!! 」


「ごめんなさい、驚かせて」


目が覚めるような褐色肌の美しい女性。頭にターバンのようなものを巻いていた。

黒目はあるものの真珠のような光沢の瞳。全てが見慣れない者だった。


「(巨乳でケツもでっか! )」


その女性は胸や腰に布を巻いているだけでほぼ全裸であった。


「大丈夫です……それで貴方はいったい」


弘田が女性に話しかけようとした瞬間

ピンクの煙で視界が見えなくなった。


「くっそ……なんなんだよ!? 」


弘田は必死で辺りを見回す、すると視界が見えるようになり、先程の人物を見つけた。


弘田は驚愕した。


「ちょ、なにしてんの!?」


さも愛おしそうにニコニコしながら中暗を抱きしめる先程の褐色肌の女性だった。


「おい!!お前の能力かこれ!!」


弘田は中暗に聞くものの中暗の顔はその巨乳につつまれ喋れないようだった。

弘田は必死に女性を引き剥がした所で中暗が喋りだした。


「ゲホッゲホッ……しつこい人は嫌いです!!」


胸で押しつぶされ息をできなかったのか咳込みつつも褐色肌の女性に言うと彼女は悲しげにひっつこうとするのをやめるのだった。


「中暗ぁ!!(くっそ羨ましい!!)」


中暗は気まずそうにやっと弘田の問に答える。


「異世界で知らない人って」


「危ないかなあって……」


「いや、だからってすぐに使うなよ」


真顔で弘田が指摘する。


「能力消すよ…… 」


渋々中暗が能力を消すと、今まで中暗をニヤニヤとしながら見つめていた褐色肌の女性が突然真顔になる。


「……!?……あれわたしは……? 」


彼女の記憶は弘田に話しかけいた所で途切れているため、混乱しているようだった。


「あれ、貴方起きたの……? 」


その問に弘田が答えた。


「この子、いつの間にか起きていたみたいで」


「そ、そうなの…… 」


「俺は弘田 喬郁って言います 」


「喬郁って呼んでください 」



「貴方は……」




「わたしは、ハダ・カショクッタ」


「ハダって呼んでちょうだい」


ハダは柔らかな笑顔を見せる。弘田もそれに対して笑顔を返す。中暗は……


「……わたしは中暗 光爺、中暗でいいです」


「(相変わらず、クレイジーな名前だな中暗)」


中暗は恥ずかしそうに下を向いている。


「タダフミに、ナカクラね」


「状況はわかる? 」


弘田と中暗は首を振る。


「地面が突然割れて俺達落ちてから、何が起きたのかわからないんですよ」


その言葉にハダは顔を顰めた。


「確かに大地は揺れたけれどアリャリャカチカチチーは割れてないわよ? 」


「アリャリャカチカチーとは

どういう意味ですか?」


「(異世界の言葉なのかな……? )」



「知らないの? あなたまさか……」


ハダが話終わる前に、ピンクのモヤが

突然発生する。


「お、おい中暗!? 」


「ごめ……なんか暴発したみたい! 」


中暗にもなぜ能力が出てしまったのかわからない。煙が晴れると中暗はまた胸に押しつぶされたのだった。


「(なんで能力が出たの?なにが……)」




なんだかんだあって能力を消し、ハダは元に

戻った。


「あなたまさか……」


少しの間があったあと、ハダはそれを言うのをやめた。


「………いえ、なんでもないわ」


「とりあえず、うちの村に来た方がいいわ」


新妙な顔立ちでハダは言う。


「村があるんですか? 」


「ええ、あなた達を紹介したいの

行くところもないだろうし泊めて上げる」


「そうですか……中暗どうする?」


「えっ?」


人見知り故、黙りを決めていたのにまさか自分に話が振られると思っていなかった中暗は慌てて答えた。


「あ、えと、いいんじゃない」


「そうだな、お邪魔させてもらおうか 」


「じゃあ、ハダさんよろしくお願いします」


「わかったわ!じゃあ行きましょうか! 」



その後 2人はマグマに落とされ死亡した。



END




閲覧ありがとうございました。


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