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麒麟くん

『みんな~み~んな居なくなってしまえぇ!』



そういう彼は嘲笑い愉快に手を打ち高貴な椅子に座っている。

この世は終わった………………。

彼《魔王:ルシファー》によって………………。



天界に居たというルシファーの友の死は仕組まれた事であった。

それも人間という者と神が結んだ勝手な契約によるもの。



そして神が邪神したことによる世界の歪み、その歪みによって僕ら人間にとあるものが宿った。



ゲーム世界、アニメ世界だけに人間の空想だけであった《異能力》と言うものが宿った。


それはそれは最初ははしゃぐ大いにはしゃぎまくった。

そして…………恐れをなして反乱が起きる。



異能力に対する政府の作った法律。

従う者、そして異能力を通して悪事に働くもの。



異能力の取締役を担う専門の警部隊の通称《ITK》

異能力による反乱を起こす《敵(八咫烏バード)》黒い鳥を表すタトゥーが特徴的。



そんな世の中に世界はなってしまった。今や異能力を持たなものは1握り、いない方が珍しく持っていなければ当たり前のように…………



勿論、クズ扱い。親戚にも友にも先生にも……。世界に捨てられる野良となる。


それが偶然、僕だったそれだけの話。



母さんは優しかったから、クズすぎる親父に借金担がされてそれでも頑張ってたけど、クズすぎる姉に金を貸して1日中仕事する事が当たり前になってていつの間にか過労死してた。



何も無い僕には何も恵まれない。

それが当たり前だから少し分かってた。きっと………………って。






そんな世の中のクズの僕が進学校に通う事になった。生徒会は金持ちのイケメン坊ちゃんばかり。

クラス中、見回したら何処ぞの金持ちのお嬢様・お坊ちゃまばかり。貧乏人の僕:月人るーとは学校推薦で来たために学業におけるお金は無料。





進学校に来たために僕のことを知っても学力が良いと言うのがきっかけで友達が出来た。彼の名は《ムツキ》、彼は僕とは違う。異能力を持つ人。だから、きっと君も何れか僕の目の前から消えるだろう……………………。





『でさ~彼奴あいつな、異能力持ってねぇから俺に縋るしかねぇの!勉強できてもクズだから!貧乏人だしな!』


『やっぱり貧乏人はね~俺らと違うよな次元がさ!』




その数日後、《ムツキ》君は家が破綻し学校を辞めた。


《ムツキ》君は学校から呆気なく消えた………………。




僕の周りはすぐに消える。友達も家族も全部。




そしてまた、1人になった僕はひとり木影に隠れて本を読む。ひとりだけの世界に身を投げるんだ。




桜の花びらも散り、六月の中旬《梅雨》の季節となった。

雨の日も外の木影は大きいから雨漏りもしないから僕の日常生活には支障が無い。



そんな時だった。あからさまに次元が違いすぎる人に話しかけられたのは………………。



『ねぇ、それって地毛?』



彼は生徒会のひとりの《宝生院ほうじょういんクレハ》君。

僕と同じ1年生であり、ユズル先輩に続き兄弟揃って生徒会に所属している彼。


『君の髪……なんか異国っぽい感じ。ハーフ!?』



月人るーと『じ…………地毛。ハーフ…じゃない。』



親はちゃんとした日本人。僕の髪の毛は年を重ねる事に黒髪から薄くなって金髪に近い色になった………。理由はわからない。



『じゃあ…………目は?』



クレハ君は僕の長い前髪をガバッとかけ上げて僕の目をじっと見た。



『カラコン片方だけ入れてるのかな?それともオッドアイ!?片方は黒なのに……もう片方は赤い~』



はじめましてなのに僕のカラダについてことごとく知ろうとする彼。


馴れ馴れしい、コイツも今までの人達のように裏切るのだろうか、僕に非を与えるものなのだろうか…………。

もしもの時は……………………彼も―――――――――――――――――――。




『待った。安心してよ、ボクは君の的じゃないから。月人るーとくん。』


カラダが熱い、何かのスイッチが糸が切れたかのように異能力なんてないはずの僕が言うのはおかしいけど、気分が良い。



『"宝生院ほうじょういんクレハ"クン""もっとモット……ボクヲ愉シマセテヨ?』



鬼神おに!?マジか……うわっ』



鬼神おに?ボクハ何ダ!?ナニシテル?君ヲ殺?苦?』



《《アァァァァア"",》》


校内に気味が悪い声が地鳴りとなって鳴り響く。


流石のクレハ君もお手上げ状態。


その時だった。



『確保』


綺麗な黒髪に青い瞳、クレハ君に良く似た人が僕を捕まえ眠らせた。きっとこれは…………。












《生徒会室》に僕は寝かされ起きるとそこには宝生院兄弟+生徒会長が僕を覆う様に居た。


間近で見るとやっぱり怖い、逃げ出したい。それと…………僕は何故ここに!?



『稀に自分の能力を把握出来ずに居る生徒にんげんが居るがまさかこの学校にとんでも無い人材がいるとは……大物捕まえたねクレハ、ユズル。』



頭が追いつかない、どうしよう……。大丈夫かな。此処はえっと生徒会室で、何でかは分からないが僕はここにいる。先まで本を読んでいた事は分かるけどその後のことが………………。




『記憶喪失!?』『障害!?』


僕、あの後、頭でもぶつけたのかな?やらかした感が……。



その頃の目の前のメンツ…………。


『ねぇ、麒麟きりんくん』


月人るーとくん』



『『生徒会申請しといたからね!』』




その日から僕は生徒会のメンバー(一員)とはなったものの逃げ出し計画続行中。

生徒会って怖いですし、僕が生徒会入った途端、知らない女子が近づいてくるわ、遊びに誘うは、何故かトラブルに巻き込まれるわ……大変な日々を過ごした結果論。




クレハ『麒麟きりんくん、行こ!』




今や、月人(本名)で呼ばれることは少なくなった。麒麟の理由は

単純、四霊の麒麟の言い伝えのような力を持つからとかそんな深い理由ではなく、ただ単にこの変人珍獣こと《クレハ》が僕の髪を見て思ったのが、僕の髪色が《クレハ》の好きな動物の《キリン》の黄色(金色)だったからという何とも適当な理由である。




これからこんな日々が続くなんてね……。






これはとある事がきっかけで生徒会に入れられた僕が生徒会のメンツの引き立て役となる何とも不運な物語。








『裏話シリーズ』

〜麒麟~

麒麟は中国に伝わる四霊のひとつ。四霊の中には不死鳥で有名な《鳳凰》などがいます。



古代中国の『歴史書』《春秋》では誤って麒麟が捕えられ恐れおののいた人々によって捨てられてしまったという記事もあったそうです。



そんな『麒麟』は草木も勿論、虫など生命を殺す行いを嫌っておりました。神聖な幻の生き物と考えられており、1000年生きその鳴声は音階に一致。

歩いた後は正確な円、曲がる時は正確な直角、また、動物をかける罠などにかかることは無い。


麒麟を傷つけたり、死骸に出くわしたりするのは

不吉な事とされていたそうですよ。



麒麟くんはとてもとても実は強い持ち主なのです。




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