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低学年組シリーズ アキ×楽×空×恭也
アキと楽が喧嘩した日から数日。
2人は完全に仲直りのタイミングを見失いまだ口すら聞かずにいた。
「アキ、いい加減ゆるしてやれば?」
恭也がため息混じりに助言を出すも
「余計なこと言うなよな!恭也!それに俺が許してねーんだから!」
と強がりな楽が仲直りのためのきっかけを自ら潰してしまう。こんなに大きな喧嘩は初めてなので皆が皆戸惑ってさえいた。
「面倒くせぇ」
とぼやきながらも空も二人を心配してるのは明らかで時々、仲直りになるきっかけを与えたりしていた。まぁ、それも空が壊してしまうのだが…
「なぁ、楽、俺さアキの事好きかも」
「え?」
ふと楽に向かって空がつぶやいた。
「だから、アキと喧嘩してアキを傷つけんなよ、俺はアキの味方するぞ」
それだけ言い残すと呆然とする楽をその場に残して空はサッサと去ってしまった。
それからは空とアキが話してるだけで気になってしまい、アキが空にむかって微笑んだ時
ズキン
「な、んだコレ、胸がいてぇ…」
ふいに疼きだす胸に楽は気づいた。自分はアキのことが好きだったのかもしれない、と。
楽の恋が始まった…,