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テルテルボウズ  作者: 尖角
木村君
2/17

サイゴのコトバ

私「学校とか行きたくないし!」


彩「そうだよね! 面倒だし!!」



 今、私こと結城楓花(ゆうきふうか)と話しているのが大親友の小嶋彩音(こじまあやね)ちゃん。


 そんな彼女と、今は一緒に学校に向かっている最中である―――。



私「ってかさ、一限って国語じゃん?」


彩「そうだね♪」


私「じゃあ、あの宿題やってきた?」


彩「やっぱり、その話しかぁ~(笑)」

 「楓花なら言うと思った♪♪」


私「さっすがぁ!!」

 「ってことは、見せてくれるよね??」


彩「それはいいけど、今度なんかおいしいお菓子頂戴よね!」


私「おっけー♪」


彩「って、あっ! やっべ!!」

 「あれ見てよ、楓花!!」


私「えっ??どれどれ!?」


 そんな感じで彩音の指す方向を辿ってみると―――


私「はぁ!?」

 「なんで木村がいるのよ!?」


 私は思わず叫んでしまった。


 だが、その声は小さく抑えて叫んだわけではなかったため―――


木「おっ、(かえで)じゃん!」

 「ずっと待ってたんだぜ!?」


 っと、木村君の耳にも届いてしまったのである。



 さて、ここで問題なのは、木村君が誰かという話。


 その答えは、私の元彼である、木村直登(きむらなおと)という奴だった。



私「あのさ・・・」

 「私達、別れたんだから、もう近寄らないでくれる?」


木「いいじゃん!!」

 「ってか、俺は(かえで)からの一方的な別れに納得してないんだよねぇ~」

 「だから、ちゃんと理由を説明してもらってもいいかな? マドモアゼル?」


私「うん、わかった!」

 「じゃあ、説明するけど、まず私の名前は(かえで)じゃないし!!」


木「うん、知ってる!」


私「うん、“知ってる”ことは知ってる!!」

 「じゃないと、名前も知らずに私達は付き合っていたことになるしね!」

 「ってかそもそも、私達は付き合っていたと言えるわけ?」


木「もちろん言えるだろ?」

 「俺の告白を(かえで)は受け取ってくれたわけだし・・・」


私「だけど、あんたのウザさに負けて3日も付き合ってないじゃん?」

 「あんたとデートをしたこともないし!!ってか、したくもないし!!」


木「そうそうそうなんだよ!!」

 「付き合い始めて3日で(かえで)から嫌われる理由が、俺にはわかんないんだよ!!」


私「ってか、デートの話は無視なのね(笑)」

 「っていうか、何度も言わせないでよね!!」

 「何が“親しみを込めてわざと名前を間違える”よ!!」

 「ウザいんですけど!? 失礼なんですけど!?」

 「ってか、さっきのマドモアゼル!!」

 「フランス語もよく知らないのに使わないでくれる?」

 「Un idiot!![訳:馬鹿!!]」


木「じゃあ、言うけど、フランス語わかんねぇんだから、使わないでくれよ!?」


私「嫌だね!」

 「本当、馬鹿には付き合ってらないんだから!!」

 「行こう、彩音!! 遅刻するといけないし・・・!」


彩「了解だよん!!」

 「それじゃあね、おバカな木村君!!」











 私達はそうやって、木村君に別れ告げた。




































 ――それが木村君と交わす最後の言葉になるとも知らずに・・・。

「Un idiot!!」は「馬鹿!!」という意味だと思いますが、作者はフランス語わかんないんで、間違ってたらすみません;


ちなみに、楓花はフランス人と日本人のハーフという設定で、

彩音は楓花との遊びの中で、少しフランス語を覚えたという設定。

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