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テルテルボウズ  作者: 尖角
負の連鎖
11/17

続ク負ノ連鎖









 “意味が分からない―――”


 その言葉が私の頭で(こだま)する。


 だけど、少しして木村の声も谺し始めた。




 ――都市伝説。



 ――テルテルボウズの誘惑。



 ――主人公の自殺の前から続く負の連鎖。



 ――死んだ俺には(かえで)を殺すという選択肢しか・・・。




私「まさかっ・・・」


 私はそうして(ひらめ)いた。











 その閃きとは、“負の連鎖から続く自殺の連鎖”。


 だから、私も木村が私を()ッたように、誰かを()っててしまえばいい。


 だけど、私は生きた人間には触れることのできない幽霊(いきもの)


 だから、木村が言っていたように、私は誰かを“見守る”ことで殺さなければならない。


 要するに、私は“誰かに見つめられている”というプレッシャーを使って誰かを殺せばいいのである。



 だって、私も周りの異変を感じ取って、それで周りの存在が嫌になって自殺したくなったんだから、私が誰かを見続けることで見られている誰かも、私のように『周りの人が・・・』と勘違い(・・・)をして自殺してくれるんじゃないのか?


 それが木村から聞いたことを基にして推理した、私の仮説である。






 さて、実際試してみようではないか―――。


 木村が言うには、負の連鎖によって《テルテルボウズの誘惑》が起きたという。


 要するに、私の負を誰かに移せば、その誰かに負の連鎖の根本は移ったということになり、私は成仏できる。


 だから、私が成仏するためには負の根本を移せばいい。 誰かを殺せばいい。


 そう言うわけで、私は殺す相手を決めた―――。



 そう、、、その相手とは、昔 仲の良かった彩音ちゃん・・・。


 大親友だった気もするけど、今は羨ましくもあり、憎い存在。


 なんで、あの子は私と一緒にいたのにとても幸せそうなの―――?


 そんな思いが私の中で行き来する。



 だから、私は決めたのである。


 殺す相手に―――。 負を移す目標に―――。






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