1話 急に召喚してくる王族は大抵ろくでなし
俺は、伊狩奏太。隣に座っているのが、遠藤碧。
俺たち、異世界召喚されました。
まぁ、テンプレと言うか、よくあるパターンで召喚されたんだよね。急に足元が光って、その後光に包まれたかと思いきやお城の中!ていうね。王様いるし、強そうな雰囲気の方沢山ありますし。
おっ?王様喋るっぽい。
「おぉ、おぉ!勇者様が2人もおられるのか!これは心強い!」
「「…………」」
余りにもThe・王様って感じで俺とアオイは見合ってしまった。こんな喋り方する人マジで初めてみたな…。
その後は一通り説明を受けた。国お抱えの預言者が、魔王がこの大陸に復活するという預言をしたらしい。それで急遽俺らを召喚し、対抗できるよう戦力を整えるらしい。うん、いや本当予想通り。
とか考えていると、アオイが小声で話しかけてきた。
「なぁ、どうするよ?」
「……何が」
「これ、アレだろ?異世界転移ってやつなんだろ?たぶん。」
「あ〜まぁ、そういう事だろうな。それで?」
「この人らに従うのか?聞く限り俺ら戦わされるらしいけど…死んだらどうする?」
「まぁ、死ぬのは不安だけど…。従わなきゃそれもそれでヤバそうだろ。いかにも偏屈ジジイだしあの王様。」
「……それもそうか。」
「おい!一応、一応だが勇者様方を鑑定してくれ!…勇者様方、お気を悪くしないように。本当に一応の確認でございますので。」
鑑定!そんなものもあるのかこの世界!まずい、俄然ワクワクしてきたな。本気で面白そうだなこの世界。………アオイは、そうでもなさそうね。いつも通りスンッとしてる。ま〜コイツラブコメ以外受け付けないとか言ってたもんなぁ…こういう世界は気に食わないか。
ということでワクワクしながら鑑定を受けた…のだが、鑑定士らしき人物と王様がなにやらヒソヒソ話してやがる。なんだ…?と思ってると、突然後ろにいた騎士に首を掴まれた。
「おい!?何するんだ!」
「黙れぃ!!この、悪魔が!!よくも我らを騙そうとしてくれたなァ!即刻、殺してくれる!!」
王様が怒鳴ってきた。悪魔…?状況からすると、俺のことか…?そっか…俺悪魔かぁ…うーんそりゃ警戒されるかどうしよ…。
「待ってください!!カナタは人間です!私が保証します!それに、たとえ悪魔だろうとも、カナタは人を殺しませんし、騙すほど器用でもないです!!なのでどうか、落ち着いてください…!」
「ァ、アオイぃぃぃ〜!!」
俺は感動した。友が俺を庇ってくれたことに!やはり俺らの友情は永久不滅!あぁなんて良い友達なんだろう、アオイは!これで俺が助かってたら良かったのに!!
「おぉ、可哀想に。勇者様は悪魔に騙されておいでだ。おい、その悪魔を速く殺せ。ぺいっとしろ、ぺいっと。」
そして俺はぺいっと投げられた。投げられ着地すると、足元が光り始めた。あ、これ転移…
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―――えぇ…マジかこれどーしよ
本気で落とすかよ普通。
てか処刑って城でするもんなの?
そーゆーもんなの?
俺そういうのよく知らねぇんだけど。
それはそれとして、こっからどうするよ控えめに俺余裕で死ぬぞ。
普通の人間なんだぞ舐めんな。
漫画とかだとなんか生き残るけど……わぁ、下に木とかなんもねぇやお疲れ対アリあざしたー。
うーん、考えれば考えるほど無理ゲーなんだよなぁ…どうしろと。
なんでわざわざ呼んどいてすぐに落とすんだよもっと長い目で見ろやだからハゲんだよクソジジイ。
魔物に悩まされてるのはギリ分かるんだ。
俺が悪魔だから警戒するのも分かるよ。
でも処刑すんなよもっと信じろよ心せっめぇなマジでよぉ…。
なんでそれで落とすんだよマジふざけんな。
段々地面が近づいてきてるし風はやばいしで確実に死ぬの分かってるからもはや怖さより怒りだぞ今の俺。
なんか死ぬ前のなんちゃらかんちゃらで頭回りまくってるからめちゃくちゃ恨み言言ってやろそーしよ。
クソがふざけんな落としやがって死ぬじゃねぇかクソクソクソクソクソクソクソまだ死にたくねぇんだよジジイ共がなんで俺が死ななきゃならねぇふざけんなマジでもうお前らが死ねよ死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね―――あぁクソ共が、死んじまえ。
―――わぁ地面さん、ナイストゥーミーチューよろしくやろうぜだからお手柔らk
そこで、地面にぶつかった衝撃で俺の意識は途切れた。
カナタ:主人公その1。どうやら悪魔らしい。ネタバレすると生き残ります良かったね!
アオイ:主人公その2。ラブコメ大好きらしい。
王様:ん〜特に言うことなし!ネタバレすると次話で死にます。




