ゆったりいこう
たまに、自分に言い聞かせます。
ペダルをはやくまわすためだけに
サドルに腰かけてるんじゃないわ
たまには足を浮かせてみたら
ゆるい坂道の傾斜にまかせてころがるのも
悪くはないはずね
目のまえにニンジンかアンパンぶらさげて
おしりには真っ赤な火をつけて
駆けずるだけが人生じゃないんだし
たまにはゆったりいこう
メダルを首にかけてみたいから
パドルを漕ぐなんてやめちゃおうか
岸辺で足を休ませながら
まるい太陽の視線に灼かれて焦げてくのも
悪くはないものよ
目の奥にイメージとまぼろし映しても
背中には翼が枯れて散る
見上げた空も楽園じゃないけれど
だったらゆったりいこう










