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仲間割れ

月月火水木金金

「え、私と信也はずっと喋ってたから運転はしてないよ。」ハナがふと応える。




「は?」

囚時がポカーンとした顔でこちらをただただ見つめてくる。


運転してないって、じゃあなんで発進したんだよ。誤作動?いやあり得ない。ブレーキのかけ忘れ?いや、それもあり得ない。

「じゃあ、なんで発進したんだよっ!!」しばらく間をおいての囚時が再度口を開く。


「知らぇよ!それより私に無駄な心配させんなっ!」

「うっせぇーなぁー。いっつもデケェー声で!色気とは無縁の女め、お前本当に女かっ?!!」つい汗だくの囚時が怒鳴る。

「こんの!腐れ髑髏がッ!人が心配してやったのに女になんて口聞いてんだッ!もう怒った、クソッ!」そう言ってハナは足をドスドス言わせながら電車の中へ戻っていった。


「、、、」

「囚時ぃ。お前はなんでまた問題を起こすんだよ。ハナちゃん心配してくれてたんだよ?あんな言い方あんまりにもひどいぞ。」信也が頭の麻袋をポリポリと掻きながら言う。

「ちッ。どいつもこいつも。ちっと空けるぞぉ!」そう言うと囚時は再び神寄の村の方へ足を動かし始める。

「おいッ!囚時っ!どこ行くっ!待てっ!」信也の声も虚しく、囚時が耳を傾けることは無かった。

「クソッ!俺はガキのお守り役じゃあ無ぇんだぞッ!ド畜生がッ!」普段の穏やかな信也からは想像できない雰囲気で電車の厚い装甲に蹴りをいれる。

【ガゴンッ! ガゴッ! ガゴッ!】


少しの間を置き、動けなくなっているバクガケットの方へ視線をチラリと一瞬向けると、信也は奪われた様子で踵を返す。



「囚時のヤツッ!っざけやがって!心配なんてするんじゃ無かった!」そう言いながらハナはホコリ臭い座席シートを蹴る。

「ふー、ふー、、、、。ん?」ふとハナが振り返ると

「。。。」何も言わないで佇んでいる囚時がひたすらにこちらを見ている。

「なに?今アンタと喋りたくないんだけど。」

「。。。」それはいつも通りの囚時だが、そいつはじっと何も発さず、底のない黒い目でじっとこっちを睨むように見ている。

「何?聞こえてないの?。。ねぇ、何もしゃべらないの?キモいんだけど。」

「。。。」

【スタ  スタ  スタ】

それは眉一つ動かさず、こちらにゆっくりと近づいてくる。

「ちょっと、何?」一体何なの?さっきので怒ってるとか?いや、それだったら私も怒ってるんだけど?てか、いつもだったら殺しても喋ってそうなやつなのに、なんで一言もしゃべらないの?


【スタ スタ】

「。。。」



【バッ】


「ぐッ。。。お、、お前。なにも、ん、、だ。」

そいつがハナの目の前のに来た瞬間。答えが出るよりも先にそいつがいきなりハナの首を絞めにくる。

お べ んきょう?なにそれ美味しいの?

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