幽霊電鉄運行中
少しでもハナの感情や周りの様子に迫力を持たせられるように頑張ってみました
「どこなんだ」と言おうとした時。。。
『ー菴墓腐縺薙%縺ォ縺?k縺ョ? 。。あー、あー、マイクテストぉ~。んん゛、え~ただいまご乗車されたお客様の中で不正乗車の可能性のある方がいらっしゃいます。ー』
え、なん、、なんだ?わたし、かな?改札通ってないし、、というか、、死んでないの?、、自殺、、、は?
『ーお心当たりのある方は、、、ああもういいや、東山花さんは六両目の乗務員室にお越しください。ー』
私の名前、なんで?、、六両目、、
「はっきり言ってわからん、なんで飛び込み自殺しようとして古い電車内にいるのか、何が何だかさっぱりだ。」疑問を上げていったらキリがない。だが見た感じ走っていて外に出れそうもない、とりあえずシラを切るか。
【ヌぽゥ ビチュアァ、、】
その時、進行方向のレーンから何か粘着質な物体が落ちたような音がした。
「ひっ、何今の音、、。」
まだ、古い電車のドアの奥でその粘着質であろう謎の物体が動いている気配は感じられた。
「、、。」もしかしたら人かもしれない、いや普通に考えて人しかありえないんだが、、、
恐る恐る、少しずつそのドアの方向へ進んでいく。
【ガタンガタン、、ガタン】
電車の音、鼓動の音、そしてわずかな気持ち悪いぬちゃぬちゃした音が、うるさいほど頭に響き渡る。
「あのー、誰か、、いるんですかぁ~、?」
そう言って、ゆっくり錆の少しかかった金属製のドアをスライドさせる。
そこには、形容のしがたい人型の赤黒い化け物がいた。それはまるで人間の皮をはぎ取った姿のようにも見えるし、ミミズが集まって人間の形を無理やり作っているようにも見えた。あえて表現するなら人が遺伝子レベルで嗚咽を吐くような容姿だった。
それに耐えられないのはハナも例外ではなかった。
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああっ!!!!」
魂の底から叫んだ、そして意識せずとも体が反射的に走り出した、。
「うぉおおおおおおおおおおおお!!はぁっ!ひぃっ!はぁっ!はぁっ!ひぃ!」
きもいだとか、恐怖だとか、絶望だとか、どうせ自殺しようとしたんだからだとか、そういったことが湧き出るより前に体が、心が、魂が、走り出した。
「はぁあっ!はぁあっ!はぁあっ!はぁあっ!」確か電車は六両編成、乗務員室は六両目。クソっここが何両目かわからない。
【ガバシャァァーーン!!】
勢いよくドアを開けた、その瞬間絶句した
「うっ!!」
ドアの先にいたのは大量の形容しがたい化け物たちだった。それは人間の顔のように十人十色で小さいのから大きいの、その他の形容しがたい数々の化け物たち、、、、、、もう限界だと思った。
だが、ハナの生存本能はそれを許さなかった。
「っく、うしろはっ!!」後ろからは先ほどのグロイ化け物のほか、体が渦巻きで形成されているように見える怪物と、目と片方の腕のない中学生くらいの男子と見て取れるような怪物が追ってきていた。
「もう知らないっ!!」
ハナは怪物の群れの中を力いっぱい駆け抜ける。
視界が鮮明に、その鮮明になった視界から入ってくる情報を素早く脳が処理していく、足が勝手に高速で動いていく、体が勝手に前傾姿勢になっていく、いまま感じたことのない感情と強風が高速で過ぎ去っていく。
それとともに、怪物の生暖かい息や体液?のようなものを体のあちこちに感じる。
「はあ、はあ、はあ、はあ、ひぃ、ひぃ、ひぃっ!!」生きたい生きたい生きたい生きたい生きたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたい帰りたいっ!!
肺がとっくに限界を迎え刺さるような痛みが追い寄せる、視界が次第にぼやける、途中で何度か転び鈍い痛みがあちこちに波紋する、されど走る足は止めずに走り続ける。
そして、 一両、二両、三両、四両、と走りすぎていく。
「おねがいっ!!」
そう言って最後の体力を使ってドアを開ける。
どうだったでしょうか?少しでも恐怖、気持ち悪さ、必死さ、の迫力を感じてもらえていたら幸いです