すっげえでっけぇう〇こでた
トイレでうんこを流していた時に思いついたお話です。
視界がはっきりしてくるとハナが小さく口を開く。「、、、。実態ある?」
「は?なんて言った?ああ、あいつ等に実態は正確にはないがこの世界だったら物理的な接触はできるぞ?」そう囚時が答える。ちょっと待て、物理的接触、、物理的接触?
「分かったぞっ!ここから助かる方法がっ!!」そう言った囚時が泥水に流されながらゴソゴソと何かをし始める。
「囚時何やってるの?」ハナがハッとした様子で問いかける。
「まあ、見てろって」そう言って囚時が手元にあった何かを全力で子供の頭目掛けてぶん投げる。
【ビュンッ!!】
それはヨーヨーだった。指を入れるところにボールペンを差し込み持ち手にし、ヨーヨーの丸い部分を重心にし、子供の首に巻き付けようとして全力でぶん投げていたのだ。
だが、
【ヒュンッ!!】
子供の目の前、ほんのすんでのところで紐の長さが足りなかった。
「クソっ!!」廻る水の中、囚時が水面に拳をたたきつける。
「おい、ハナっ!お前俺よりも軽いよな!?」囚時が険しい顔で怒鳴りかける。
「はあっ!?あんたなんてこと、、、」
「いいから、答えろ!!そうだよな!?」囚時がハナの言ってることを遮って声を張り上げる。
「う、うんっ!!」段々と水の勢いが増す中、ハナは戸惑いながらも答える。
「いいかっ?これからお前をぶん投げる!だからこいつをあのクソガキの首に巻き付けろっ!!!」そう早口で言いながら先程のヨーヨーをハナに渡す。
「えっ!?はっ?え??」ハナの返事を待つことなく、囚時は不安定な流れる水の中ハナを抱え上げる。
「行ってこォォォォォォォォォォォイっ!!!!」そう言って囚時が全身全霊の力を込めてハナをぶん投げる。
「おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいーーーっ!!」ハナは投げ出された瞬間ややこちらに近い一人の子供が目に入る。
ここだっ!ここしかないっ!
ハナは渾身の力で渡されたヨーヨーをぶん投げる、
実際、囚時は不安定な中でハナを投げた。だから全力で投げたとしても飛距離はほんの1メートル弱にしか満たなかった。
だがそれで十二分だった
【シュルシュルシュルシュルッ!!!】
するとヨーヨーが超回転しながら一直線に子供の首に巻きつく。
それを確認したハナは反射的にヨーヨーの紐を思いっきり引っ張った。
【ドポンっ!!】
引っ張られた子供は体制が不安定になり、勢いよく内側の水に堕ちる。
それと同時、カゴメが中断され水の勢いが増すことも止まる。だが、だからといって流れが止まったわけではない。
「やったぞっ!!ハナっ!カゴメ(攻撃)は中断された! ハナ?」囚時は少しの安堵と共に周りを見渡すがハナの姿が確認できない。
『はああああああああああああああああああああああああああああああああ』高い大声で悲鳴のような声を子供たちが一斉に上げる。
「なんだ?一体?ハナっ!?どこだハナっ!?」
その時ハナは、、、
「ぶぐぐぐぐぐぐ、、、」なんなんだコイツ。
そうハナは先ほど落とした子供に水の底へ引きずり込まれていた。
「ごがえにゃにごろだ(誰だ!?なにものだ!?)」溺れながらも子供に叫ぶ。
その時、水の中なのに子供の声が鮮明に聞こえる。
『助けは必要?って聞いたよね?答えは¨はい¨。子供は無責任を許さない。寛容もない。』まるで機械音声のように無機質な声でその子供が返答してくる。
そうだ、あの時。
「あなた、一人?お姉さん、幽霊電鉄の人たち。怖がらなくても大丈夫だよ。゛助けは必要?゛」言ってしまっていた。ハナは無自覚にトリガーとなるワードを言ってしまっていた。
伊藤順二先生の渦巻きにも影響を受けましたね。