実感したいのです……ダメでしょうか?
よく眠った。
レストルームに行き、水分補給をする――その繰り返しの断続的な睡眠ではなく。
夕食後、横になってから、今、目が覚めるまで。
本当にぐっすりと眠っていた。
寝転がったまま「うーん」と思い切り伸びをする。
カーテンは閉じられているが、隙間からほのかに明るさを感じた。
夜明けは近いのかもしれない。
部屋全体は、ほんのりと薄暗かった。
レストルームに行こうと、ゆっくり体を起こす。
昨日は起きる度に体がふらふらしたが、今はそれも落ち着いている。
そのことに安堵し、スリッパを履こうとして、ハッと気づく。
ソファに誰かいる!――と。
レストルームに行く前にソファを見て、声が出そうになるのを堪える。
あの長身を猫のように丸め、ソファに横になっているのは、イーサンだ。
どうして自分の部屋で寝ないのかしら!?
まさか私を心配して……?
でも毒を盛られたわけではない。ただ眠り薬を飲まされただけ。
放っておけば、ただただ薬の効果が切れるまで眠り続けるだけだ。
命に別状はないはず。
それなのに。
窮屈そうにソファで眠る姿に申し訳なくなってしまう。
だがひとまずレストルームへ行くことにした。
もし話が始まれば、長くなりそうだから。
こうしてレストルームから部屋に戻ろうとしてドアを開けると、イーサンが起きていた。上体を起こし、じっとこちらを見ている。
「クラエス副団長、おはようございます。起こしてしまったようですね。申し訳ありません」
ペコリと頭を下げ、顔を上げると、目の前にイーサンがいた。
「……本当に目覚めたのですね」
「え、あ、はい」
イーサンは唇をきゅっと噛みしめた後、私に尋ねた。
「抱きしめてもいいでしょうか?」
「え!?」
「ローズベリー伯爵令嬢がちゃんと目覚め、ここにいると実感したいのです……ダメでしょうか?」














