過度なスキンシップ!?
私設図書館と聞いていた。
だが実際行ってみたらどうだろう。
前世記憶の市立図書館と変わりがないレベル。
ドーム型の屋根で吹き抜けの二階建てになっており、正面は広々とした窓があり、陽光が射し込み、とても明るい。そこには閲覧席がズラリと並び、数名が着席し、一心不乱に本を読んだり、羽根ペンを動かしたりしている。イーサンによると、集中したい執務を図書館ですることを許しているため、平日でも利用者が結構いるというのだ。
その閲覧席から少し離れた場所には、本棚がズラリと並んでいる。
館内四か所に螺旋階段があり、それで二階へ向かうと、そこはもうとにかく本棚ばかり。人の姿はまばらで、よく利用されるような本は、一階に集中しているようだ。聞くと二階は古書が多く、保管のために置かれているものも多いという。
採光は天井に近い窓からであり、一階に比べると、二階は日陰の中にいるような印象だ。でも直射日光では本が日焼けしてしまうし、これが丁度いいのだろう。
「さて、この辺りで練習するのはどうですか?」
改めてイーサンに言われると、思ってしまう。
「一体何をしているのかしら?」と。
先程、閲覧席で真剣に執務に取り組む人たちを見てしまった。それなのに私とイーサンは、恋愛力向上のため、これからここでイチャイチャするのだ。
違う。
周囲から見ると、イチャイチャしているように見える言動を練習するのだ。
「けしからん!」と司書に怒られないかと、イーサンに確認すると。
「司書は特に館内の巡回はしていないですし、一応僕は次期当主の身です。さすがにその僕に対し、文句は言わないでしょう。それに過度なスキンシップを取るわけではないですよね?」
それはその通り。
それで終わるはずだった。
でも今、イーサンが「過度なスキンシップ」なんて言い出すから……。
うっかり、脳内で想像してしまった。
イーサンとの過度なスキンシップを。
その瞬間、私はぼわっと顔から炎が出るくらい赤くなってしまった。赤くなっていると自覚できる程に。さらにはこの私の反応を見たイーサンは、勘が鋭いのだろう。私がどんな想像をして顔を赤くしているか、理解できてしまった……!
結果、イーサンも顔を赤くし、耳や首元まで赤くなっている。
これからいちゃいちゃの練習をするというのに!
お互いがこんな真っ赤になっている場合ではないと思う。
本当に、何をしているの、私達は!














