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番外編 ゆずり葉語録 お話ではなく、ゆずり葉のひとりごと

ゆずり葉の語ったこと


【自分のこと】

わらわは血の精を吸い取るもの

置屋のかあさんは人間だが

代々世話をしてくれている

なに、強要などしてはいない

離れるのも自由だ

ときおり独り立ちするものもあるが

それぞれにつつましく暮らしているようだ


【自分の種族について】

われらの始祖さまは各地をまわられる

世に戦いが満ち、いたるところにいのちの終焉がある

そこを訪れ、死にゆくものから血の精と想いを受け取る

心残りは受け取って届けるよう

恨みは癒して残らぬよう

死を避けることができない生き物を

せめて安心して旅立てるように導いておられる

この世に争いがなくなることがあれば

いつかその役目も終わるのかもしれない

それまでは残された想いを届けていくのがお勤めなのだそうだ

妖しのものには妖しのもののお役目があるのだよ

そなたはもともと人であって、いまはそこに戻った身だ

人として知ることがなかったことを

これからともに知っていくがよい


【いのちの理】

殿方の武器はいのちを運ぶ階段だ

男のいのちの精はできるかぎり遠くへ行かねばならぬ

並みいるつわものを出し抜いて

姫を勝ち取らねばならぬからな

だからなるべくとおくまでいけるように階段を設ける

いのちの精は冷たいところに眠っておる

普段からたぎっていては肝心なときに燃え尽きてしまうからな


女のいのちの精は臆病でな

奥深くの宮で守られる

あたらしいいのちもそこではぐくまれる

そこはいつも温かくすべてのものを包み込むのだ

たどりつく道のりは遠く険しいのだが

それに打ち勝ってきたものだけがたどり着くのだ

やさしく迎え入れてやればよい

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