機械仕掛けの街(4)
金髪少女が言うには、まぁ…勇者職業をやめて故郷に帰りたいっすよ、帰っても自堕落国家だから何も問題ないっす。
だから、それを受け取って欲しいっすね。っと何故か頷きながら言ってきた。
だが、マヤ的には簡単に「はい」なんて言えるわけがなく……地面に勇者の剣をぶっ刺した。
「私、受け取るつもりも勇者になるつもりもありません」
ハッキリとした口調で拒否したマヤ、金髪少女とすれ違い間に金髪はこう言言った。
「でも、あたしにぁ…分かるんでっせ。魔王の手下を1人倒したっす、その時に何かに目覚めてはずっすよーー ?」
金髪少女は頭に両腕を添えながらそう言った。
マヤは思い当たる点はあった、アルティマと戦ってた時である。
不意に頭に落雷を受けたら、謎の力が溢れ出したと。
確かに、死にはしなかった…。
それはそれで謎だけど、金髪少女はその力を知ってそうである。
「……どう言われても、なる気はありませんから」
そう丁寧に否定したマヤは、洞窟の方面へと歩く
その後からルイやアスタが走って行くーー。
金髪少女は、ゆっくりと勇者の剣の前まで歩き引き抜く。
「…運命からは逃れられないっすよ。私は元勇者っスからね、元魔王は自堕落国家で色々とやってる見たいっすけど。わたにゃ関係ないすけどねーー」
金髪少女はゆっくりと勇者の剣を背中の鞘に収めた。
マヤ達は洞窟内に入ると、冷たい向かい風が吹く。
氷結晶が沢山あり、壁や地面も凍りついて足場が悪く滑りやすい。
「こんな場所があるんだね、ねぇ、機械仕掛け街っと後どのくらいなの ?」
そうマヤがルイに聞いた、ルイはちょっと待ってっと厚着の中をゴソゴソして1枚の紙を取り出す。
地図見たいらしい…けど、どうやら世界地図だった。
「……ルイこれは」
「初歩的なミスですね」
ルイはあぁぁぁぁぁっ !っと言って世界地図を凍った地表に投げつけた。
世界地図は、強い冷たい向かい風で吹き飛ばされた。
マヤとアスタはルイの肩をポンッと叩いた。
「なんも励ましになってないけどっ!?」
そしてアスタが、景色を見ながらこう言った
「位置的には、あと1時間程で機械仕掛け街に着きますね。通称名は《アスタ大都市》っと呼ばれてますね」
マヤはアスタにこう聞いた。
「アスタ大都市ってどんな感じなの?」
アスタはマヤの聞かれた事をこう答える。
「機械仕掛けの街っと呼ばれる程、技術が盛んで最先端の開発は大概アスタ大都市からです。そして、なぜ私の名前と同じのかは…当時この大都市にアスタっと言う王妃から来たと言われてます」
さらにアスタがこう話した。
「アスタ大都市、元々はアスタ王国と言われていました。名前が変わってしまったのは王妃が殺され…その王位継承者も残らず殺ろされてしまった。
そして、1人の兵士…反逆した兵士が国王と名乗りましたが、それから数年後その兵士は行方不明となりまして今はアスタ大都市隣って世界から色々と技術者が集待って開発などしてます」
そう淡々と話したアスタ、マヤ達が付いてこないことに気付き後ろを振り向く。
マヤ達は倒れていた…アスタは戻りマヤ達の身体を揺すりながら呼ぶ。
「マヤ様 !ルイ様 !しっかりしてください !!」
マヤとルイの反応が鈍い…。
アスタは、じっと眺めて体温などを測定する。
「35.6度、35.4度…。まずいですこのまま寝たら凍死になります…」
アスタは、マヤとルイを両肩に背負い乗せて凄い速さで走り出すーー。
「急がないとまずいです !急いで大都市に向かわないとーー !!」
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「う…ん…?」
なにか温かい物が体に乗せられてる。
マヤはゆっくりと目を開けると…木の天井が見える。
体を起こすと、マヤはベッドの上にいた。
「ここは…?」
マヤはベッドから降りた、窓辺へと行く。
そこに映る光景を見て驚いた。
錆びた建造物が目の前に飛んできて、その一橋の向こう側見ると…見たことがない建造物が見える。
空には色んなものが飛び交い、六花学園では見ない物ばかりだ。
そして巨大な影が通過していく、騒音を鳴らしながら1つの鉄の塊のようなのが空を飛んでいた。
すると部屋をノックして入ってくる人物、アスタと共に入ってきたメイド服の女性。
「お目覚めでしょうか ?」
猫耳でスタイルもよくグレーの髪の毛とグリーンの瞳をしていたメイド服の女性。
そしてマヤは静かに頷いて言う。
「はい、あの…何日寝てましたか…?」
マヤはそう聞くとメイド服の女性はニッコリと答える。
「えーとですね、アスタが運んできてからですから…約2日ですわね」
マヤは沢山寝ちゃったなっと思ってたが、アスタの知人そうなのでマヤはアスタに聞く
「アスタ…このメイド服の方と知り合い?」
アスタは頷いてこう答える
「えぇ、私があのアスタ大都市から逃げて路頭迷った時にたどり着いたこの場所…旧アスタ大都市にこのメイド服のラニャー様に救われました」
ラニャーは優しく微笑んでマヤに言う。
「宿代の事ですが、料金頂きません。あの山脈を越えようとしただけで感服ですからね」
マヤは少しだけ不満そうな顔だが、とりあえずその有り難い言葉を受け取ろうと思った。




