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目覚めた故郷と見つけ出した光

色んな街を歩きまるマヤ、一晩夜明け前…

街を離れそれから山脈に繋がる《波乱京橋》と呼ばれる巨大な橋へ着いていた。


一通り歩き何かを掴めないかと探す意味で来たわけだけど…。

橋が破壊していた…半壊だった

つまりこれ以上先には行けない



ここまで影響あるなんてね…故郷まであと一歩なんだけどね…。

とりあえず帰ろうと思ってきたが…橋が壊れてじゃなんも意味が無い。

結局一晩歩いても情報がないし掴めない。


アルティマ…探さないと…


一歩前に踏み込んだ瞬間…視界が揺らぎ歩いてるかすら分からない


な…なんなのこれ…歩けないこれじゃ…!


千鳥足になり、倒れ込んでしまうマヤ

目の前が徐々に薄暗くなりやがて真っ暗になる

そんな時に…ある人影が現れて口にする


「マヤーー ?」



ーーーーーー




「う…ん…?」



マヤはゆっくりと目を覚ます

見慣れない天井、ふかふかなベッド

正直、自分にはスゴすぎる待遇である




「ここは…?」




辺りを見渡すがただの、個別部屋だろう…だがマヤは見覚えがある…半年前に居た記憶がある。

掛け布団を押してゆっくりと、体を起こして窓ドアを開けた

肌寒い空気が身に染みる、周りは雪景色だった

そこではっきりするここの場所ーー。




「………ここもしかして」




マヤの脳裏には焼き付いている記憶

自分が都市へ行く前に住んでいたある

アンダー高原と氷河峠、エングレス参道とアクミルド山脈に囲まれた郷、流星連邦山脈(りゅうせいれんぽう)(きょう)…国境付近に位置する場所。




私の故郷…間違いないわ…




マヤは、思い返す…ここの郷に住む人物はただ一人

師匠でもあり、姉替わり人物

そして部屋にノックして入ってくる一人の女性。

来てる服装は最早山賊、髪の色は紫色で瞳も同じである…その女性はお気楽そうに話し出す。




「マヤ久しぶり」

(マナ)!?」

「おぅおぅ、元気そうでいいことだ。マヤあの後、どうしたのかと心配してたぞー」




マヤはその言葉に対して、辛いものを思い返してしまう

マヤは声のトーンを低くして言う

「あの後ーーっ…」

「ん?どうした…急に暗くなって?」




マヤは言いずらそうに話す

「私の親友が…禁断のの書に触れちゃったんだ…」

「禁断の書…? 確か、魔王封じられてる…」

「うん、その通りただ…」

「…その感じじゃ、知り合った子ふれたんだね?」

「うん…それで街はめちゃくちゃに…」

「…それ二ヶ月前の話で、今や六花学園周辺は近づけないわね」



マヤは、驚き戸惑った

自分が気を失ってる間は二ヶ月時間が流れていた



うそ…二ヶ月も…?



力抜けた様にベットに腰掛けるマヤ

考えたくなかった、時がそれだけ過ぎていたなんて

誰が想像できただろうか?

そんな姿をマナはマヤにこう優しく言った




「何があったかは聞かないでおくけど、今街に向かうのはやめた方がいい。黒い何かで街覆われてる、そこに入っていった国王騎士軍帰って来なかったわ。マヤは…ゆっくり休みなよ」




マナはマヤの部屋を後にしてどっかへと行く

マヤは普段着である長袖の軽装服を来て郷を歩く。

特に変わりはない…廃墟の建物が沢山だ。

東側は闇雲…魔王の城があるような雰囲気を匂わせていた。

静かに身に染みる風が吹き付けた




あそこにもしかしたら彼女(アルティマ)いるかもしれない…



そう思い…マヤはゆっくりと振り返り背を向けた

今の状態で、立ち向かう訳には行かないからだ

そして、マヤは両親が眠る墓へとお参りに行く



少し山を昇った先にある見晴らしが良い高台に両親の墓はあった。

黒い石に刻まれた両親の名前ーー

トロルで戦死した二人…私は両親に守られて死んだっと聞いていた。

だけど変だ…記憶がそれを否定する

砂嵐で揺らぐ映像…そんな状態だ



「…ただいまお父さん、お母さん」



少しばかり泣きそうな顔つきするが、消して泣かなかった…お墓に生える草をむしり取る。

綺麗して両親のお墓前で、両手を合わせて拝んだ



両親が生きてる時に会えたらよかった…



そして後ろを振り返り、高台から見える景色を眺める

標高が高いだけあり…街の様子とか見える。

そしてマヤはふと思う



やっぱり街はあのままね、あれから二ヶ月か色んなことあって疲れてたのかな私…。

すると、マナがゆっくりと歩きながらマヤの元まで歩きより街の風景を眺めながら言う。



「マヤ…街はどう?」

「ダメよ…マナが言ってるどおり…六花学園付近の中心は黒い影みたいなのが覆われてるね」




静かに風景を眺めてるマヤとマナ

しばらく眺めてからマナは口を開き話す




「それで…マヤどーすんの?」

「何が?」

「救いたい人がいるんでしょ? 助けてやりたいやつがいるんでしょ ?六花学園(そのばしょに)

「…それは、そうだけど…」

「何? 迷ってんの?」

「うん、なんだか失いそうで…友をーー親友を」

「迷う必要なんてないのさ、救いたい人、助けたい人が目の前に居て助ける…それに理由は居るの ?」



「わかっているけど…」

「あー、マヤらしくないな。なーにうだうだ考えて、助けられるかわかんない的な(ツラ)してるんだよ。助けられるかどうかじゃなくて「助ける」んだろろ? それ以外に何があるんだよ」

「それは…」

「硬い絆なら、理由なんてないはずよ。お互い信じきってるなら尚更、助けたいなら先の結果より行動よ」

「マナ…」

「大丈夫、今のあんたならそれが出来る。胸を貼りなさい」



マヤは何も言わずにゆっくりと歩き出す

マナは街を見たまま言う




「後ろを振り返るな、前だけをただ見つめて突き進め。そんな助言を今この時に使うんだろうね…」


マヤは足を一旦止めるがまた歩き出して無言のまま坂道を降て考える



助けたいのは助けたいけど…

どうやって元に戻すのか分からない…

ふと過ぎる…インテクトの戦いシーン

よくよく考えるとあれは…半透明の姿をした霊体。

そして禁断の書がインテクトの周りで、クルクルと回っていた。

禁断の書を切り付けると、本体にダメージが入る

今回のアルティマって人は、インテクトとは違い…完全に人の体を乗っとってる。

禁断の書は恐らく体の中…

それを取り出すにしても、かなり難しいだろうね

…やっぱり倒さないとダメなのかな?



そう思いながら歩いて降る坂道、すると何かを思い返す



いや…なんか変だわ…

アルティマの戦ってた時、光る禁断の書が出てきたわ

そのタイミングって確か…

マヤは思い返した、アルティマが魔法使う時…禁断の書を心部から取り出していた。



その時にーー禁断の書を切れば助かるかも



僅かながらの瞬間を突く、極めて難しい所だ

でもマヤは、それしかないと判断した

微かに救える希望の光筋をそこに託すことにした。



そして、部屋に戻り…数日後の朝

十分な睡眠を取り、六花学園の冬着制服に手を伸ばして着替える

剣は折れているので使い物にならない

それを壁掛けの刀置き場に飾る

さてと、準備が出来たので部屋のドアをむくと

コンコンっと鳴らして部屋に入るマナ

マヤの姿を見てゆっくりと頷いて言う



「マヤ…腹は決まったんだね ?」

マヤはゆっくりと頷きこう言う


「話聞いてくれてありがとうお姉ちゃん」

マナは何故か満足そうに、鼻を鳴らしてこう言った

「お姉ちゃんっていい響きだわ…。さて、本題に入りますかね…来なよーー」



渋々した姿で、一人の男性が入ってくる。

髪の色は藍色で黒曜石のような瞳をしていた。

服装的には、長いTシャツ一枚と黒い長ズボン…六花学園の制服のだろう。

その気だるそうな眼差しを見るだけでわかる。

訪問者はシルバーであった



「よぉ、おはようさん」

「シルバー」

「話は聞いたぜ、お前の親友が街を破壊したってな。けっ、かっこよく落ちやがって…雑魚にも華があるもんだなぁ」

「アリサリックは雑魚じゃなくて…強い子だよ」

「あん?強くねぇだろ」

「シルバーが言う強さじゃなくて、抗い続けてる強さだよ」

「…ふん、要は止めれば早い話だろ?その為に今日はここまで来た」



シルバーは口は悪いが、少し厨二病あるが悪い人ではない

何かとよく目の前に現れる人物だからだ。

マナは腕を組んでこう言った



「話的には、アリサリックを止めるだけ。アルティマに体を奪われた状態…それをどう取り戻すかだね」

そして、マヤは昨日考えた話を二人に言う

マナは少し心配そうな顔を浮かべ、シルバーは特に表情浮かべることなく…明後日を向いている。


「その隙を作る…さすがに二人だけだと無理があるような…」



「そいつはねぇぜっと言う声が聞こえた

マヤは部屋から抜け出ると部屋の壁に背を預けて腕を組むいる一人の、黒い鎧を身にまとってるおっさんの姿があった


「お嬢さんと兄ちゃんどちらに向かう気だ?」


その質問に対してマヤはこう答えた


「ちょっとした弔い合戦に行こうかなって」


そのおっさんはマヤの方を向きこう言った


「無理な事はすんな今の六花学園(せんじょう)はお前ら二人、入った所でどーにもならねぇ。辞めときな」

マヤは首を左右に揺すりこう言った


「行かなきゃならない場所が六花学園(そこ)にある。止めても私は…行くわ」


そのおっさんはゆっくりと後ろを向きこう言った


「ふん、死に急ぐのは勝手だが、戦場に行くからには…死ぬんじゃねぇぞ」


おっさんは鎧を鳴らしながら階段を降りていく。

マヤはその背中を見て、再び部屋に戻る

その後、三人で会議をして作戦を練った

結果的に、マヤとシルバーは先行する事になった


用が済んだシルバーはスタスタと歩き出す

マヤは武器が無いかと探すが…木刀一本だけである

それを左の脇差に差し入れた

マナはマヤに右手に持つ刀を差し向ける。


「この刀は…?」

「私のお古さ、使えないわけじゃないけどね。あんたが握ってた刀は打ち直しするから、それまで持ち堪えて…っと」


マナはもう1つある紙を胸から取り出した

何やら剣技のことが書かれてる


「なにこれ?」

「東方剣技の終ノ太刀(しゅうのたち)紅葉疾風(こうようしっぷ)連撃(れんげき)よ」

「それって…上級剣技の一つじゃ… ?」

「それを扱うに見合ってるのよ…私も遅れて向かうから頑張って」


マナとマヤはお互い抱きしめ合って、そしてマナはマヤを軽く頭を撫でてた。

数分後、マヤは外に出て周りを見渡す


出発するんだけど、待ち合わせは別れてから一時間以内だっけ…?


シルバーが言うにはそうだった

すると、瞬きを一回して目を閉じてなんもなかった場所に目を開くとシルバーが立っていた。


「え?」

「約束の時間だ…ここにしばらく帰れねぇが…悔いはないよな?」


まぁなんのないけど、何が起きてわたんだろう?

疑問はさておきマヤは頷くと、シルバーは手を空高く上げる

足元に白い魔法陣が描かれて光り出す


シルバーはこう言った


「《異空間転移(テレポート)》」


その白い輝きが視界を消し去るーー。

数十秒後、目の前の白さが薄れてやがて消える

自分の故郷ではない風景が視野に写す。

瓦礫ひとつない足場と、巨大な黒い壁の様な物だ

遠くだとよくわからなかったが…ここに来てわかる

あれは霧みたいなオーラ物とは違い

列記とした構造物で守る為の防衛碧みたいな物だ。


「これが…街全体に…」

「……」


シルバーは無言で歩きながら黒い防衛碧を見上げて言う


「大層なもんだな…でもなぁ…これは俺からしたら脆いな」


シルバーはその黒い碧に触れた瞬間…バキバキと音を鳴らして亀裂を入れ込んだ。


「中々上等なもんじゃねぇか?…だけどなぁ、俺にこんなもんは通用しねぇっつーの」


シルバーが右手を軽く握って殴った瞬間…その黒いオーラは一瞬で砕け散った。

ガラスを割るような音が鳴り響いた。


「すご…」

「…行くぞ」


街に踏み入ると、やはり更地だ…二ヶ月前と変わらない。

思い描いていた前の街の面影すらない

数分間歩く、位置的には六花学園前にある中央広場

その場所に目の前には一人の少女の姿は空中にあった。


「…ボスのお出ましか」

「アリサリック…いや、アルティマ !」


禁断の書を片手にゆうゆうと浮く其の姿

そして、赤い眼差しはこちらを見下ろして言う。



「……来ましたか。ランクキラーでもある序列一位シルバーに東方剣技のマヤ」


どうやら知ってるような口調

アリサリックの記憶からだろうか…

私たちをアルティマは知ってる人はずが無いからだ。

まぁそんな事はどうでもいい…


「どうやら知ってる見てぇだな」

「この体からの記憶です。そのせいもあって私は完全体になれません」

「完全体だぁ?」

()()()()()()()()()()()()()()()()それにより、貴方達を抹殺しなければなりません」


明らかにアルティマは、アリサリックの体を我が物にしようとしている口調だ。

するとマヤは走り出して、右側から刀を抜き払い

飛び掛り叫びながら頭上から切り落とす


「ふざけた事をーー言うなぁァァーー !!」



マヤの一撃は重さを増しており、その一撃はアルティマを地面を滑らせて後方に飛んだ。



「まだ抗うのですか…マヤ !」

「救う希望があるのなら…それに掛けるのみ」



マヤはゆっくりと構える、禁断の書にはどうやら当たらなかったようだ。

それはいい…私はアルティマが許せない

怒り狂いそうだけど…それをしたらもとこもない。

だから耐えるんだ…この現状を維持


「…怒り狂わない? そんな馬鹿な話ありますか。救い出す…私をアリサリックから離せるとでも?」

「希望を捨てちゃ、全部終わりよ。だから私は希望(それ)を捨てない…生きて連れて帰るんだアリサリックをね」


アルティマは、かすかに笑ながらゆっくりと地上に着地する。

両手を広げてこう言い放つーー。



「せいぜい悪あがきぐらいしてもらわなきゃね…さぁ、かかってきなさい!私がその意志をへし折ってあげるわ!」



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