花がない剣士(1)
街に来て次の日、マヤは早速制服に着替える。
赤色のブレザーはかなり珍しく目立つ。
なぜか気になるが少しそれは置いとこう。
朝食を取らずにして、玄関のドアを押し開けてパタンっと閉まる音を確認したら鉄製の鍵を鍵穴に刺して一捻り。
ガチャンっと音が鳴ったのを聞いて鍵穴から鍵を抜き取り、六花学園へと向かった。
空は透き通るほど澄んでいる晴天。
眩しい春の陽射しを祝うかのように少女を照らしてる。
六花学園、魔法が扱えるエリートしか集う
優れた名門校。
色んな部活動が多くあると有名で、その敷地面積は野球場30個分とも言われている。
桜の花びらが散ってる道を少女は六花学園の正門を歩いて通った。
「さ、行こうかな」
桜道を、刀を隠した黒い布生地と赤い紐で繋がれた物を左肩に背負い、右肩にカバンを持つ少女。
周りは賑わう、少女と同級生や先輩達が部活動勧誘などをしていた。
しかしながら、少女には誰一人来ない。
理由は単直で簡単であった。
「魔法が扱えない人は入学を禁じる」
そんな文を何度も見た事か、数はしれないが特に気にはしてなかった。
私は魔法が使えない、なんでかと言うと…。
ここに来る前に魔力適正装置っと言う魔法を扱う上で最も必要な測定器がある。
それを私は何度も受けたが、魔力すら感じない数値メモリもゼロのまま動かなかった。
そうなのに何故か入学許可通知証が来た。
少女は微かに浮かれていたのもあった、その嬉しさに、以前の友達から冷たい眼差しをされて一言。
『魔力が無いのに、なんで入れるんだ?』だった。
両親は、私が幼くして実質的魔法があったのかさえも分からない
ただ、小さい頃に父親から剣技を教わり、それだけを窮めた=年齢。
自分の身は自分で守れとよく言われた話だ。
その実力が、認められたとか思って居たのも異なり、ゼロ花生は特例クラスで在籍は私一人だ。
理由なんて少女すら知らなかった。
うむ、特例入学に違いない。
そう思うこと以外出来ない、心が痛む話だ。
それから数日後――。
マヤは1人で教室に居る、教室の風景は変わらず
何やら楽しそうに笑い声が聞こえた。
それは距離からして離れた教室から、幅からしてテニスコート一つ分だろう。
いいなぁ……楽しそうで。
少女の内心はそう思えた、少しばかり寂しくなったそんな気持ちを奮い立たせる、特に教員や人すら来ないこの教室には特にすることが無くて。
自持ちした竹刀を振るう日々――。
そんな日が続いて1週間、丁度四月の中旬頃に日にちが差し掛かった時、清々しい風と日差しの中でたまたま体育館方面を歩いていたら…1人の男子にぶつかった。
そして、いきなり顔を見て言われた発言が…。
「ゼロ花生かよ?」っと鼻で笑われた。
「あぁなるほど、舐めてるわこいつ」っと思い、右手に握る竹刀を手に取り構えた少女。
何故なら、その男子は人を小馬鹿にした笑いと顔付きである。ムカついていた。
私の実に機嫌が悪い、朝食を珍しく食いそびれたからだった。
怒りに満ちそうなのを抑えるマヤ、少し苦笑い。
すると、大爆笑だ。嘲笑うかのようにだ。
「一年坊のくせに生意気だなお前」
さすがに少女は堪忍袋がブチッと切れた。
笑う声が腹の虫並みになるのを聞いてるを感覚になる。
「先輩だったんですね? てっきり小学生かと思いました」
この発言に、片眉毛をピクっとした。
少女の笑みは実に深い笑いだ。
まるで、大切に取ってあったプリンを食われたような怒りに満ちた笑いだ。
その周りにいた彼の男性友達はザワつく。
そして、少年はこう言い放つ。
「舐めんじゃねぇぞ? 誰にその口叩いてんだ?」
「さぁ? 猿でしょ?」
少女の怒りはかなりピークを迎えていた…。
異常反応する様にピクピクとする少年の片眉毛、そろそろ痺れを切らせた顔付きで言う。
「ふん…来いよ」
少女は構えた竹刀で走り、男子生に振り抜く
パァン! っといい響きが鳴り響いた。
だが、平然とする顔男子生
そこで少女は理解した、魔法で自身を強化してる。
「あれれ? どーしたのかなぁ?」
完全に煽る男子生に、静かに息を吐いた。
もちろん周りにいる男性の友達も笑い出す。
あらあら?? 私を怒らせると…首と体が無くなるわよ? っと威圧を放つ少女の笑みは実に怖い。
流石に、周りにいた少年の友達は寒気を起こして身震いしていた。
「やべぇよ…ガチ切れしてるんじゃね…?」
「あれ見た事ある…彼女の怒り方だ…逃げようぜ……」
少年友達は逃げ出した……。
春風がふきつける体育館通路――。
魔法だとしても、この一撃は手痛いわよ ?
少年は人たりとも動かない……。
ただ単に挑発を繰り返していた。
少女は息を吸い全神経を集中して尖らせて、地面を蹴飛ばして再び男子生に走り。
「せぃぃぃぃやぁぁぁぁーー !!」
かなりの力みがある声量を吐き散らして竹刀を横に振り抜いた。
バゴン! っと竹刀じゃありあえない響きが鳴り、男子生は床を転がった。
「いたぁっ ?!」
腹を抑える少年に少女はゆっくりと近ずき……。
少女は、竹刀を男性学生の首元に置きこう言い放つ。
「舐めてもらっちゃ困るわよ、たかが魔法が使えるだけで私の実力からしたら……まだまだぬるいよ。先輩殿」
そう、私は怒りに満ちていた…。
魔力がないからってバカにされムカついたので、口調が少し粗くなっていた。
あとがきに書いちゃおうシリーズ!
まずは世界観について、五百年前に魔王が現れて
四百年前に一度滅んだ島 《アクセル・レギアン》
これは1話で女神が否定した島になります
それから二百年後に魔王は勇者に倒されて
禁断の書に魔王が封じられて、今の島があります
今の島の名前はストーリーには書いてませんが
あとがきとして書かきたすと《セレクトル島》と名ずけられてます
六花学園は開校したのはそれから五十年前となります
六花学園外壁は赤茶で屋根は青色、六花学園のマークは正面入口から見える位置に六花マークがある。
広大に広いため把握するだけでも一苦労
校庭は六花学園から南側、体育館とその通路は西側にあります
寮は男子と女子寮があって位置は別々で南側と東側の位置で六花学園からやや離れた位置になる
その地の施設は、沢山ある為…新校舎建設を計画中らしい
山脈に転移を認めた理由は、マヤの両親に関係します
それは後々分かりますので。
六花学園は、学生が住みやすく構築された場所
寮や露店などは、大概六花学園周辺の街にある
六花学園周辺の街並み
中央区、六花学園前、南区、北区、商品通りがあり
この街の入口となる南区は、桜の並木があり春の訪れを知らせてくれる場所。
中央区は北区、南区、六花学園前、商品通りの中心部で白い時計台がシンボルで、周りに花壇やベンチ等ある
北区、国境付近に繋がる山がありその通り抜け場所
商品通り、その名の通り露店が沢山ある場所、寮生以外通う人はここに住む人が多い
今回お読みいただきありがとうございました!