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神隠しをする六花生・Ⅰ

霧を使う魔法を得意とする男性、攻撃してもかすり

また攻撃しても掠る。

霧系は水属性…ウンディーネだろう。

これだけの魔法を使えるとなると六花生レベル。


霧を使う魔法…雲を掴むのとおなじ…。


そして、遠距離からの攻撃ーー。


矢を放ち、切り裂くマヤ…周りが見えないだけあって感だけで回避や攻撃を切り裂く作業のローテーション。

この霧のせいでマヤは感すら働かなくなった居た。



人の気配を感じること出来ないなんて、これが六花生の霧魔法…凄まじさを感じるわ。


一定方角に定まったような矢が左右前後にうち飛ばされてる。

それを回避や、切り裂いても…なんも意味が無い

ただの防御体制だからだ。


…長く時間はかけていられないのに、こうなったらーー。



マヤは焦りもあったが、真正面に向かって走り出した。

霧は晴れることなく、余計に霧深さを増す。


攻撃は最大の防御だけど…この状態だと少し違う。


周りに濃い霧が辺を多い尽くす、視界は1メートルと先程よりも狭くなった。


「無闇に走れば、霧は濃くなる、そういった人々は、困惑に陥り恐怖を感じ初めてやがて死に至る。今の君にはピッタリな条件だねーーーー」


マヤが後ろを振り向くと、右腕に矢が一発突き刺さる。


「!?」


不意をつかれた感覚だ、再び刀を構えて周りを見渡す。

霧が濃い場所があり、どっから射抜かれるか正直分からない。

そして、更に…右足に垂直に放たれた矢が突き刺さっていた。


「ぐぁっ…!」

「さぁ、その命頂くとしよう」


またか!っと思い歯を食いしばる。

再び放たれた矢は、マヤの心部に狙って打たれた。

マヤは、風を切り裂く音は聞こえたがどこから来てるかはまでは分からない。


さぁ、回避しても死ぬ、当たれば死ぬ…どちらの好きな方を選んでもーー死ぬ。


マヤは更に目を開き、刀を地表から引き摺りながら穿つ体制に切り替わりそのまま走り出すーー。


「はぁぁぁぁぁーー !!」


矢は、マヤの刀で真っ二つに切り裂かれ同時に六花生の左肩に突き刺さり壁に激突する。


「き、貴様ァァァァーー !!」


今度は至近距離から特注型した矢の発射台をマヤに向けた。

片手ハンドタイプの武器だ。


「ーー !?」

「死ねぇぇぇーー !!」


発射された瞬間、キィンーーっと鳴り響いた。


鉄に石をぶつけたような鈍い鉄音が鳴り響いた、マヤの目の前で矢は停止して静かに落ちた。

マヤは何が起きたかと、目を点とさせた。


「だ、誰だ…邪魔をするやつはーー !」


姿を表さない、その不気味さから六花生は、冷や汗を流し生唾を飲んだ。

マヤはゆっくりと六花生の右肩から刀を引き抜いた。

マヤは射抜かれていた、右肩にある矢を掴み抜き取り

それを投げ飛ばした。

カランっと地面に落ちる。

マヤはこういった。


「霧使いなんて珍しいけど、そんな戦い方は弱者よ」

六花生は歯を擦らせて悔し紛らわせながら言う。


「舐めやがって…!」


六花生は、再び霧に隠れ素早い動きで指を動かして矢を放つ。


「四方八方からの矢の攻撃、回避不可能矢ヒルストアーロー」


視界の悪さを利用した、最適最前の攻撃をしたのだ

普通なら回避不可能で、射抜かれて、絶命する。

しかし、マヤの前だと…その矢すら軽く躱す。

むしろ素手で矢を止めてしまう。


「それで…?」

「なんなんだよ!こいつ魔力ねぇくせによ!」


六花生は動揺しながら吐かれた言葉はさらに不安を掻き立てた。

歯をギリギリと擦らせた。

六花生のは矢を大きく引いた、そして、強い光を放ちながら放つ。


「天使の一撃エンジェルアロー!!」


光の矢は、霧を吹き払いされマヤに向かって放たれた。

マヤは、腹部に直撃されそのまま、吹き飛ばされ街の外壁に体を強くぶつけた。


「はぁはぁ…」


霧が薄れ始め、周りを見渡す…やはり誰もいないことを確認する。


今のは…効いたわ…。


マヤの視界は段々と暗くなりそのままガクンっと気絶する。

六花生は霧が晴れた場所からつまらなそうに歩き気絶したマヤを睨みながら、ゆっくりと歩き出して、ポケットから小さな小型のナイフを取り出し、マヤの首襟をつかみあげて言う。

息を吐き散らして六花生は言う。


「俺をここまで怒らせたのは初めてだぜ…あばよ」


白銀に光る矛先は、マヤに向かって振り下ろされた瞬間だった。


「待て」


その声が飛び、六花生の男性の腕がピタッと止まった。

そのままの体制で、横を振り向く。

そこに映るのは、小柄な少女…その身長と年齢からして若さがある。

小学三年ぐらいだろうか、こちらをじっと眺めている。

先程は居なかったのだが…どうゆう経緯で現れたかは分からない。


「けっ、ガキ1人か…お子様にはちと過激だから帰んな」

「そうはいかないのよ、六花生のクラウド」

ほぉっとしたような見下した眼差しでクラウドはその幼い子に言う。

「俺の名を知ってんのか、つーことは…お前ただのガキじゃないのか。変なもんに見つかっちまったな」


マヤの首襟から手を離し、標的ターゲットをその少女に向けた。

六花生は短剣を投げて回転させて、再び手に取りその少女に向ける。

逃げるところが動じない、むしろ圧倒する何かを放っていた。


「威勢がいいガキだな…六花生と聞けば必ず下のやつは怯えるもんだが、お前にはそれがない。クソつまんねぇな」

「言い草は結構、それなりの力があるんでしょ?」

少女は、何やら呆れてる。

六花生は怒り狂うような顔で豹変した顔でこう言う

「あ? 舐めてんじゃねぇぞガキ!!」


その少女は、煽るかのように両腕を広げて澄ました顔で言った。


「ほら、倒せるなら来なさいよ」

その挑発に乗るように、クラウドは霧魔法を放ち再び視界を悪くさせた。そして、マヤと同様の攻撃で矢を放つ。


「このクソガキがぁぁぁぁぁーーーー!!」


しかし、少女はその短剣を人差し指と中指の2本でビシッと止めた。

体を拗らせて、クラウドを地面に叩きつけた。


「ぐはっ !!」


六花生は身動きが取れなかった。

立ち上がることすら出来ずに、空を見上げていた。


「沢山の命を奪った貴方には報いの矢を受けてもらうわ」


何も無い夜空に集まるのは黒い物体。

それが青白い閃光を放ち出す。


「ちょっ…なんだこれ…? 聞いてねぇんだけど…っ!」

少女はそして、こうゆっくりと言う。

「霧の魔法使いで神隠しと噂されていた犯人がクラウド。霧の濃さ利用した死角からの矢の攻撃は、的確なもの…でもその戦い方じゃ二流まで。六花生なら、まやかしなんて効きやしない」


そのまま、青白い閃光を放った物体は…クラウドに向かって降り注いだ。


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