シーズン・II
「それやる、多分誰も買ってはくれないし…何より神器はお前を選んでるみたいだ」
マヤは少しばかり理解出来なかったのでこう言う。
「へ?どうゆう意味ですか?あとお代は払います」
マヤはそう言い返すが、ヒードランは後ろを向き大きな鉄ハンマーを振り落として言う。
「馬鹿言え、お代が払えるようになった時に言いやがれ。武器職人しかわかんない話だ、お前のその剣の異様さが分かるように、俺も剣が誰を選んでるかも分かるって事だ。貰っとけ」
ガァン!ガァン!っと剛鉄音を周りに馳せる。
火花が飛び散る。
マヤはやっぱり払わなきゃならないと思い言う。
「それじゃ、ダメな気が…。」
「お代払うなら二千万のユニス用意しな。2億ユニスから引いてやったけど…どうだ?」
ヒードランの顔つきが、雲行き怪しくなってる。
マヤは渋々貰うことにする。
「もらっときます……」
「それでいい」
マヤは店を後にして、あれこれの商店などを歩き尽くしーー。
気づけば夕日が傾き、商店が次々に店を閉じ始めて居た。
アルサリックとはぐれて相当な時間が過ぎていたに違いない、探すにしても、この広さじゃ無理がある。
左手には星屑の剣を脇差にアルベルトに星屑の鞘にある紐で括り付ける、背中に背負うリュックには食べ物の山…これで暫くは持つだろう。
こんな状態で、探すのは困難でもある。
どこに行ったのかしら…アルサリック。
マヤは少々心配である。
仕方がなく、自宅に帰り肩からリュックサックをテーブルの上に置いた。
アルサリックを保護するっと言う事で学園側から気持ち程度の生活費が支給されている。
なので、生活苦難ではなかったが、肩幅が少し広くなった…けどアルサリックが帰って来ないーー。
はぁ…お騒がせって思ってたけどここまでだとはね…。
窓ごしで、そう思い夜景を眺める。
学園の外側ではあるが、夜になると街並みは電気の光で輝く。
そんな時にマヤの頭に過ぎるある噂。
六花学園の街は夜に出歩くと…神隠し現象が起きて
六花生はそれにより死体で発見されるケースが年々増加傾向だった。
なんでも、濃い霧が発生して周りが見えなくなるだとか…そんな話ばかりだ。
確か、六花学園の外側は夜になって出歩くと…柄が悪い人達は恒例だけどさ…。
神隠しみたいな現象起きる、勿論魔法では無いかと疑いもあるけど…誰も調べてないから謎なんだよね。
マヤはそう思い軽く頭を描いていた。
六花学園周辺の街には、生徒が暮らす寮とある程度な街が路頭に立ち並んでいる。
その先には、国境があり山脈を超えたら違う国へと行ける。
ただし、通行許可書がなければそれは不可能…。それが無いものは罰せられ監獄行きとかある。
まぁ、行けたくても行けないんだけどね。
マヤは噂話にも少し気になっていたが悩むほどではなかった。
あれは、あくまでも噂話しだしね…。アルサリックは大丈夫かな?
時刻は既に23時を時計は示していた、マヤは既に寝てる時間帯だ…。
アリサリックのことは心配だ…っと負の気持ちになる。
まだ…帰って…来ない…。
眠気と戦うものの、テーブルの上で伏せた状態で寝てしまう。
「はっ!?」
次に目を覚ましたのは、朝の7時頃、雀がチュンチュンっと鳴く。
朝日はとても眩しく、マヤは軽く背伸びした。
「ふぁぁぁ…。アルサリック…おはよー…」
いつもながらの挨拶、椅子から立ち上がりアルサリックが寝ている部屋のドアを開けたが…そこには姿がなかった。
「…帰ってない。まさか、地下に帰ってたとか…?いや、閉鎖されてるから無理か…んー」
あれこれ考えたが、軽くため息をついて一人無言で朝食を済ませた。
今日は模擬試験当日、共闘で今回は参戦。実際は1人でやるソロと二人でやるペアがある、アリサリックがやりたがっていたペアをなる事にっていたのだが…居ない訳だ現状かなりまずい。
時刻的には夕方の16時頃だ、それまでにアルサリックを見つけないと追試試験で生徒会のお手伝いとなる。
これだけはなんとか避けたい考えではあるマヤ、何故なら生徒会メンバー全員女子であるがコスプレしてる謎めいた集団だからだ。
あんな恥ずかしい格好は嫌だなぁ…。露出度高いし…しかも生徒会のメンバー殆どキャラが強いし…。
ある意味有名なのは生徒会の一人、シルクルード。
実に変態キャラらしく、その人に捕まったら最後…色んな意味で調教され変態キャラが増えていくというシステムを作り上げてる。
つまり、変態要素という事ーー
マヤでさえ恐れている一人だ…身震いする。
うぅ…嫌だなぁ…回避するならアルサリックを探すしかないの。
マヤはあまりの過激な想像にこう思う。
めんどいのに、更にめんどいのはごめんだわ!
いや! そもそもやりたくないそれ!
何故か怒りを覚えてしまうマヤ。
それから、五時間後の昼過ぎ、アルサリックは見つかる気配はない。
マヤは、気を確かにして街を掛け巡るーー。