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元軍人による機密計画・前半

「三人で僕と戦うつもりかーー ?」


マヤ達は一言も喋らない、ただその強く睨みつける眼差しは光り輝いている。

インテクトは、高笑いして…低いトーンで言う。


「面白い… !」


インテクトは高密度な魔法を唱え瓦礫を虚空に舞い上がらせて一つの塊と化して、マヤに向かって放つ。


すると、シルバーが動き、マヤの前に現れその瓦礫の塊を蹴飛ばした。


跳ね返り、インテクトの元へと戻るがそれを分散して

細かい石を飛ばす、激しい雨を打ち下ろすかのように、瓦礫はマヤ立ちに降り注ぐ。


マヤとアリサリックは回避するが、シルバーは無属性固有魔法…反射の状態で弾かれている。


「ふん、石ころ降らせるってのはこうだ」


シルバーは、その降り注ぐ細かい石に触れた瞬間、一時的に停止して。

それを再び触れた、二度触れ。

二度触れる事によりシルバーの反射は倍増する。

跳ね返るように飛ばされ、本を掠り過ぎた。


「ちっ…!」


インテクトが再び何かを唱えようとした時、アルサリックが何かを唱えた。


「沈黙ーー !」


すると、その声が封じられ言葉が出なくなる。

何か怒り狂ってるインテクト。


「沈黙させる魔法術よ、これでしばらくは黙るわ。我ながら冴えてる…!」


その間に、マヤが瓦礫を走り、強く床を踏みつけて高く飛び上がりる。

頭上より高く刀を構えて、振り下ろした。


「これで終わりよーーー!」


ズパッと真っ二つに切り裂かれた禁断の書は、地表に向かって転げ落ちる、少年は薄らとその存在が消えて始める。

アリサリックの沈黙の魔法が熔け、叫ぶ声だけインテクトから吐きでる。


「う…うそ…だ…っ…!? うそだぁぁぁーーーー」


インテクトは完全に消失した。

これで、三人の共闘で勝ったことになる。

マヤとアリサリックは喜んでると…背後から銃声が鳴り響いた。


その弾丸はマヤの脇腹を貫通。

マヤの脇腹から赤いシミが広がり、後ろを振り向くと…元軍人の人達がライフルを構えてる人が多数見えた。

マヤはゆっくりと、地面に座ると聞いた事がある声が飛んだ。


「良くも切り裂いてくれたな…マヤ」


その声の主は、紛れもなくスネークと同質な声だった。

死んだはずの人がなぜ生きて目の前にいるのか…理解できなかった。その隣に居るのは、理事長の姿…唖然とするマヤ。


「まさか…スネークと理事長。 仲間(グル)だったの… ?」


そこにシルバーが頭を描いてこう言い吐いた。


「やっぱりてめぇらか、こんな紙切れで強制的に働かせた…この話は本当は無かった話。密猟側でざわめいていたぜ…裏切り者ってな」


シルバーは、少しばかりここに来る前にスネークのことを調べていた。

紛れもなく、密猟と関係はあったが…何年か前から裏切りを繰り返し…密猟から追放されていた。


だが、スネークは目を瞑りこう言った。

「あんなものと一緒にされちゃ困る」

シルバーは睨みつけてる中、マヤは聞いた。

「スネーク…死んだんじゃ…?」

スネークは、簡略した説明をした。

「あぁ、()()()()()()なら死んだ」

その発言を聞いて、失望を抱くマヤ。


人形……人形(ダミー)だったと知る。

()()()()()()()()()()と言う事実にマヤは怒りを覚えた。

マヤは怒りを持った眼差しでスネークを眺める。

シルバーは首筋をコキコキ鳴らして言う。


「なるほど、てめぇ最初から裏切るつもりだったのか」

「ふん、使える人材は使わないとな。特にシルバーとマヤ…依頼を断るのは()()()()だろう?」


スネークはそういうとシルバーは黙る。

否定はしなかった。

何故なら、シルバーは依頼されたら必ずやるのが義務化されていたからだ。


「……チッ」

「おかげで準備が出来たよそれは感謝だが…」


スネークは歯を擦らせた。

そして、瓦礫の上から理事長がこう言い放つ。


「マヤ君にはその本…禁断の書を手にして学園で唯一の地位を与えてあげたかった、しかし、君はその希望を切り裂いた…これでゼロ花生のまま。所詮劣等生は劣等生か」


マヤはようやく納得した、なぜ六花生にマヤを特別枠入学させたのか…。最初から禁断の書の回収させて、前例がないもう一人の強い人を作ろうとした。


私を利用した。

とことん気に食わない話、最初から変だったから疑う時間がなかったけど…。

怒りが込み上げてくるマヤ、静かに刀を強く地面に突き刺した。


「マヤ…」


アリサリックは心配そうな声を出す。

マヤはその禁断の書を真っ二つに切った…これは理事長とスネークの計算外となる。

つまりこの軍人は銃身の矛先がこちらに向いてる、つまりこれが意味する事は一つ、処刑である。

迷いなくマヤの脇腹を撃ち抜いたのはその証拠だった。


脇腹が…痛む、だけど…こんな奴らに利用されていたなんて…っ! 許せない…っ !


怒りに反応してるのだろうか…脇腹の出血が増える。

じんわりと痛む脇腹を抑えながらマヤに駆け寄るアルサリック。


「マヤちゃん…動かないで? ねっ?」

「…ギリッ」


マヤは脇腹を押さえながら、ゆっくりと立ち上がる。

怒りに満ちた顔つきは…今まで笑い顔を超えるほど怖い。

シルバーは、マヤに目を向けずに…周りにいる元軍人らを睨みつけていた。

左肩にマヤの腕を乗せて、右の脇腹に手を回す。

そして、アルサリックは声を張って言う。


「なんで裏切ったの? なんで利用したの? 魔法が扱えないから ? やって良いこと悪いことぐらい区別出来ないの? 大人としてどうなのよーー !!」


アリサリックの発言に、誰も考えてはない。

ただ、道具としての利用価値。

それだけの理由、裏切るも裏切らないも関係がない。

それが元軍人の理由だとしたら…大人げない。

スネークは、こう言い放つ。


「裏切る…? 最初から使用してる方が馬鹿だ」


その一言に、アリサリックも怒りを覚える。

そして、シルバーはくだらなそうな口調で言う


「聖書読んであるだけクソ真面目な事を言ってやがる。だがまぁ…こいつらに気持ちなんてない…廃人だ」


スネークは、何も言わずただこちらを見る。

シルバー、マヤ、アリサリックは睨みつけた。

それを見たスネークは目を閉じてゆっくりとこう言う。


「…どうやら腹が決まったような顔つきしやがる。面白いなら、その命頂戴するまでだ」


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