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青空の下に消える。  作者: 河辺 學耀
1/1

導入

"物心ついた頃から死にたくてしょうがなかった。小さい頃の春の紅い夕暮れに書いた「しにたい」で満たされた黄色の画用紙は懐かしい。そもそも国と社会があれを禁止した為に、私は、今日本日此処迄生き続けてしまったのだ。今迄の多くの受難もさることながら、とりあえず今生で私が迷惑を掛けて来た人に対し申し訳ない。特に此処迄面倒を見ていただいた両親、故祖母に関しては、申し上げる言葉が出て来ない。実際、「出来損ないの穀潰しで申し訳ない。」この一言の感情のみが雪となって心に降り滲みるだけなのだ。少し話は変わるが「鬱」は人の心の隙間から感染してしまう。今はただ、私がこの世から見えなくなることでこの苦しみを新たに味わう人々特に子供が又現れないことを祈願するばかりである。"

と、私は此処迄ノートにそこはかとなく書きつねる。

深夜ニ時前、間も無く電子時計は音もなく丑の刻を示すだろう。周囲には私の吐息以外音を出すものはない。

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