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ダンジョンマスターは魔王ではありません!?  作者: 静電気妖怪
1章〜異世界の地に立つ者達〜
36/108

34話「祈りを願いに、願いを力に4」

「ッ!」


千代が眠りから覚めた。


「ハァ...ハァ...」


背中には嫌な汗が留めなく流れた。

そして、慌てて自分の体を探った。


「どこにも傷が...ない?もしかして...夢?」


考えたこともない苦痛、耐えることなどできない熱。

二つを同時に経験した千代の頭は良くできた夢だとしてしまった。


「夢か...。でも、ーーーちゃんに謝れなかった...え?」


嫌な現実を夢と片付け、逃げて、閉じ込めてしまいたい。

だが、現在はそんな心情に逆らい突きつけられた。


「ウソ...。どうして?何で?...夢じゃなかったの?」


千代は周囲を見渡した。

見れば見るほど既視感を感じ、聞けば聞くほど思い出してくる。


「ここは...ーーーちゃんと出会った場所」


千代が今いる場所は森の中。

近くに川が流れている。


そして、


「あ...」


肩まで伸ばした赤茶色の髪、千代と同年代くらいに少女が現れた。


「...ーーーちゃん..?ーーーちゃんだ!」


千代は立ち上がり、ーーーに駆け寄った。


「え?あ、ちょっ!」


千代はその勢いのままーーーに抱きついた。

ーーーも転びそうになるが何とか耐えた。


「ーーーちゃんゴメンね!本当にゴメンね...」

「え、あの...」


千代の瞳には涙であふれていた。

溢れても溢れてもまた溢れ出る。


「ゴメンね、ゴメンね...。あの時何も言えなくてゴメンね...」

「あの...えっと...」


千代は何度も謝った。

何も言わず逃げてしまったことを。

心配してくれたのに拒んでしまったことを。

あの炎の中助けに行けなかった(・・・・・・・・・)ことを。


「ゴメンねゴメンね...」

「あの...」

「うん、なあに?」


千代はようやくーーーから離れた。


今度こそ応えるために。

今度こそ逃げないために。

今度こそ裏切らないために。


千代はまっすぐにーーーを見た。


そして、ーーーは口を開いた。


「あなた...誰?」


◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾️◆◾


「...え?」

「だから、あなたは誰ですか?」


理解したくない一言。

楽しかった思い出、辛かった思い出、幸せだった日々、思い出したくない光景。


それら全てが千代の頭の中を走馬灯のように流れる。


「え?...え?...私、千代だよ」

「『ちよ』?」

「そうだよ!私たち一緒に暮らしてたでしょ?」

「?」

「ほら、一緒にこの川まで水汲みにきたり、道具屋のおじさんの手伝いをしたり、薬屋のおばあちゃんの身の回りを手伝ったりしたでしょ?」

「....」


千代は思い出せる過去を語った。


しかし、ーーーの目に映る千代は千代ではなかった。


「....あなた、何者?」


不気味。ーーーの中には千代は村の内情を、ーーー自身を何故か(・・・)知る不気味な少女でしかなった。


「え?だから...」

「近づかないでッ!」

「ッ!」


千代が動揺しながら近づこうとするとーーーは明確な拒絶を示した。


「これ以上近づくなら...私はあなたを殺す」


そう言ってーーーは腰から食用のナイフを取り出した。


「なんで?何でそんなこと言うの?」

「...あなたが余りに危険だからよ」

「き、危険?...あ、そうだ!ーーーちゃんそれどころじゃないんだよ!」

「....」

「来るんだよ!こないって言われてる魔物が!ここに!」


千代は必死に伝えた。

何が何なのかわからない。それでも伝えなくては行けない気がしたから。


「...魔物?」

「そうだよ!ここら辺じゃ見かけないけど、近いうちに沢山の魔物が『ザイト』を襲うの!」

「...」

「本当だよ!本当なの!...信じてよぉ!」

「...ねえ」

「ッ!何?」

「何でそんなこと知ってるの?」

「それは...夢..そう、夢で見たの!」

「夢?」

「うん、これから起こる現実のような夢で」

「....」

「信じて!信じてよーーーちゃん!」


千代の心の中はグチャグチャだった。

信じて欲しい人に疑われ。

助けたい人に信じてもらえず。

疑う人を助けたい。


だから...


「うん、わかった信じるよ」


その一言が信じられなかった。

作者も信じられなかったです。


PVとユニーク(?)を計算してくれてるものがあることに。

それで、PVが7,000、ユニークが1,000を超えたことにッ!


と言うわけで! 皆様のお陰で2018/6/29 にPV7,000突破! ユニーク1,000 突破しました!


ありがとうございます!♪(^ω^v)

今後も『ダンジョンマスターは魔王ではありません!?』 をお楽しみください!

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