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ダンジョン27話

更新が複雑になってしましたすいません。


新25話が割り込み更新された事と、閑話や設定を全て別の所に移動した結果、話数が10近く減ってしまいました。


その為、しばらく既読にも拘らず最新話と言う事になってしまいます、申し訳ありません。


新25話(6月8日22時35分投稿)新26話こと旧25話(6月7日9時更新)27話(6月9日8時更新)となります、25話を未読の方は25話をもう一度ご覧ください。

私の腕を撫でまわしながら不穏な事を言っている明智嬢を引き離してくれたのは、セバスチャン(仮)だった。


明智嬢を私から引き離し、一言、二言話をすると、明智嬢も冷静さを取り戻したようで、改めて私の方に近づいてくる。


「驚かせてしまって申し訳ありません、未知のスキルに対しての好奇心が暴走してしまって……すみません」


「お嬢様が申し訳ありません、私はお嬢様の執事の瀬戸と申します、セバスチャンとお呼びください」


そう言って、セバスチャンこと瀬戸さんが僕に頭を下げる、セしかあってないのに彼はそれでいいのだろうか?


私が首を捻っていると、明智嬢は顔を赤くして瀬戸さんの背中をぽかぽかと叩いている。

そんな私の元に、白衣を着た女性が近づいてきて、手招きをするので、少し屈むと、女性は耳元に顔を寄せて

「エリカが小さい頃に本の影響を受けて今日から貴方はセバスチャンよ!と言って以来、彼は自分の事をセバスチャンと呼ぶのよ、もちろんそういう冗談が通じる場所だけだけどね」


明智嬢は顔を真っ赤にして瀬戸さんを怒鳴り、瀬戸さんが一言二言を返す、なんとなくそんな関係を二人が楽しんでいるように見える。


「それから、ボクは政府のダンジョン解析チーム[八咫鏡]所属の研究員で西 彩音って言います、彩音って呼んでください、よろしく」

そう言って私に握手を求めてくるので、私は少し驚きながらそれに応じる、まさかあの3人でこの子が一番の常識人だとでもいうのか?!。


彩音嬢の手は意外にもすべすべしていた。いつまでも女性の手を握っているのは悪いと思い、手を離そうとすると

「あの、彩音嬢?」

「なるほど、これが解体持ちの手、触った感じでは何も変わっている様子はないようだ……」

そうつぶやいた後に私との握手を切り上げて、何かをノートにメモしている。


訂正する、やっぱ3人ともどこかおかしいわ。


私達の挨拶が終わったのを確認したからか、雄兄が私の方に近づいてくる、雄兄も私から見ると割と濃い方の人間だと思っていたのだが、この3人に比べれば無色にすら見える。



「お前、すごい失礼な事を考えてないか?」

雄兄はそう言って私を睨みつける、とんでもない濡れ衣だ、私は事実確認しかしていないのに。


「それよりも雄兄、この人達と一緒にダンジョンの下層に行くってどういうこと?」


私が雄兄に尋ねると、雄兄は苦虫をかんだような顔をして


「彼女達はダンジョンの下層に潜る事を特別に許可された人間だ、研究員の西はもちろんだが、残りの二人もな」


私は頷く、明智嬢はきっと偉い人なのだろう、だがそれに何故私が関係するのかが分からない


「そこからはわたしが説明しますわ」

そう言ったのは、瀬戸さんにからかわれていた明智嬢だ、その隣には指をチョキにしたまま恨めしそうに明智嬢を見ている彩音嬢がいる。

説明役を決める為にじゃんけんして負けたのだろうか?


「まず、ダンジョン産の食べ物を持ち出さなかったのは、ダンジョン産の食べ物には魔力と呼ばれる謎の物質が入っていると、アメリカからの報告があったからですわ」


それは私も知っている、私が鑑定のスキルを使った時に判る項目に魔力の項目があったからだ。


「その魔力が人の体内に入った時、どのような効果が出るのか分からなかったので今まで政府はダンジョン産の食べ物を外に持ち出さなかったんですわ」

なるほど、だから雄兄は私にダンジョン産の食べ物を食べるなと言ったのか。


水だけは例外にされたのは、万が一水不足が起きた時の為だと言う。

万が一の為に自衛隊と、信用のできる口の堅い人間が自ら実験台として志願し、安全が確認されたそうだ。


なら食べ物も大丈夫じゃないのか?と思うかもしれないが、問題は水に含まれている魔力の量と、果実に含まれている魔力の量が大きく違うということだ。

水には少量の魔力しか含まれていないが、果実等の食べ物には水の10倍以上の魔力を含んでいるのだ。

なんで水は大丈夫だったから、食べ物も大丈夫と、安易には判断できないという事で、保留されているらしい。


「政府はどれだけ自国民を信じてないんですか?」


私が呆れて言うと、明智嬢と彩音嬢が場所を入れ替え説明を変わる。

「実は案外政府の考えすぎじゃなかったとしたらどうします?」

そう言って彩音嬢は携帯端末をこちらに向ける、その端末の画面にはびっしりと大量の文字が並んでいた。

私は少しだけ眺めて、説明を受けないと理解できないと諦めて、彩音嬢に説明を求める。


「もちろんです、このデータは国の技術者が鑑定Ⅱの効果で調べた数字です、鑑定を使ったのは調理師です、簡単に言いますと、一番左側の数字が貴方が持ち出したダンジョン産の果物を鉢植えに植えて1週間後のデータです、右側はそれぞれ2週間、3週間、1ヶ月……と計測を続けたデータですね、色々と書いてますが、魔力の数値を見てください、毎週増えていってます」


そう言われて魔力の数値を見ると、確かに毎週数字が増えている、ただこの数字の増え方が多いのか少ないのかは私には判断が付かない。


「多いのか少ないのかはボク達にも判断が付きません、でも確実に異変が起きるという事は分かりました。それを見て政府は、ダンジョン産の食べ物を利用することは現状では停止すると言う決定を下したのです」


「現状では?」

私がそう問いかけると、彩音嬢はニヤリと笑い続きを話そうとし

「そこまでですわ、彩音」

そう言って明智嬢に止められた。




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