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零話 

本編は1話からです


HKV---それは致死率100%の悪魔のウイルス。



突如として人のみに発病する謎の伝染病が世界各地に広がった。

早急にこの事態を解決するため世界各国はこの伝染病にHKVと呼称をつけ、ワクチンを作ろうと優秀な人材を集め対策を行った。



研究が進むにつれ驚くべき事実が二つ分かった。

まず、死んだ人間はもれなくすべての遺伝子情報が書き換えられていること。


そのため体の機能が維持できず絶命してしまうことから、HKウイルスは感染したが最後、発症までの個体差期間はあるものの必ず死に至るという結論が下された。



そして、二つ目。

病原体が見つけられないことである。



とある国では感染の疑いのある地区に在住している人間のDNAを採取し様々な検査を行った。

その日は異常が見られなかったが、数日後、検査の対象になった一人が発症した。


研究者たちは以前に採取した感染者のDNAを再び解析にかけた。すると以前とは全く異なったデータが得られた。



原因を探ろうと研究者たちは必死に研究を重ねるも解明には至らず、依然として病原体が見つけられなかった。


当然、ワクチンを開発するどころか、延命の方法すら糸口がつかめていなかった。




HKウイルスが流布してから半年後、全世界の人口の2%―――数値に直すと一億人が死に、4割は感染者、そして人類は50年後には絶滅しているであろうというデータがAIの演算処理を通してとある国―――マセライ帝国から全世界に公開された。




それと同時に唐突に人造人間(レプリオン)技術(テクノロジー)の確立に成功したと大々的に宣伝が行われた。



全世界の人々が注目したその内容。

それは、脳に記録されている記憶をデータ化し、

それを人造人間(レプリオン)にインストールすることでウイルスに感染することなく半永遠的の命を手に入れることができる、というものであった。


たとえ感染した状態であっても発症さえしていなければ助かることも公開された。




すぐさま全世界からテクノロノジーの公開が求められたが、マセライ帝国はそれを拒否。自国の傘下に入ることを条件に他国の人造人間(レプリオン)化を行うと表明した。


一触即発、テクノロジーを求め各国間で戦争が行われるかと世論が騒がれたが、



しかし現実ではそうはならなかった。



マセライ帝国を除く6つの主要諸国のうち3帝国が軍門に下ったのだ。それにならうように先進諸国も次々に傘下に収まっていった。



こうしてマセライ帝国にとって全てがすべて都合のいいように物事が進んでいった。そのことに疑問を持つ者もいたが、絶大な権力と富を握った帝国の前では何もできなかった。




その後、人類史上最悪の戦争ーーー双極帝国戦争を経て、AI演算処理の公開から三年後、人造人間(レプリオン)の普及率は世界人口の20%を占めた。



その後さらに主要帝国の一つが傘下に加わった。こうして、時代は事実上マセライ帝国一強になっていった。





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