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信じれるまで  作者: 冴子
4/7

3:対面

デートの場所は私の地元。

昭人が車で私を迎えに来ることになった。


その頃には昭人が私をさん付けで呼ぶことも無くなり、敬語も自然に口語になっていた。

デートの日が近付くにつれ昭人からのメールは増え、私はそれを軽くあしらいながら、デートの約束をしたことを後悔していた。

私はデート自体が面倒になり、その日バイトに入っていれば幾ら稼げただろうかとため息をついている。しかし約束をしてしまい、またこれ程まだ見ぬメル友と会うことを楽しみにしている昭人に断るのも気が重くて、ようやく、その日1日なんだから頑張ろうという気持ちが芽生えた。


デート当日。

朝早くからの昭人からのメールを、のんびりと化粧しながら見る。


「着いたよ。」


そのメールを見て、私はのんびりとしていた手を早め、急いで準備をした。


私の家はマンションで、遠く離れた窓から所から昭人の姿を探すけれども木に重なって見えない。

直接確認するしかないかと重い足にミュールを着けて、鞄を持って静かに家を出た。


エレベーターを降り、駐車場へと向かうと、見たことのない白いスポーツカーが路駐されている。

その横には背の高い、若い男が背中を向けて立っていた。

その時、私は確信した。


この男が、昭人。


その時、私のケータイが震えた。


「もう着いた?」


ふと見ると、昭人らしき男はケータイを触っている。

私は確信して、メールを返した。


「もう着いてますよ。」


昭人はケータイを触ると、ゆっくり振り返った。

「こんにちは」

昭人は、笑いながら口を開いた。

「こんにちは。」

私もぎこちない笑みを浮かべ、挨拶し返す。

「とりあえず車に乗って。」

爽やかに笑う昭人に言われるままに、私は昭人の車に乗り込んだ。

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