表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

月が綺麗ですね

遠くで光る江の島の灯台。ぽつりぽつりと見えるコンビニエンスストアや家の光。日が暮れて間もない海沿いの住宅街を照らしている。

しかし、それよりも街を眩しく照らしているものがあった。それは、雲の隙間から見える月の光。そして、その光を歓迎しているかのように秋の虫たちが明るい夜空に楽譜を描き、歌っている。

時折、風が道端の金木犀の香りを運ぶ。その甘さが胸をくすぐる。切なくて、懐かしいような、不思議な気持ちだ。

ふと隣に目をやると、月明かりに照らされている横顔が見えたような錯覚に襲われる。声をかけても返事がなく、触れようとしても手には空気を切る感覚が虚しく残るだけ。

「月が綺麗だね」

そんなことを囁かれた満月の魔法仕かけの夜は夢だったのか、幻か。どちらにせよ、もう戻らないということには変わりはない。

にわかに月が雲に隠れた。それと共に、記憶の箱は閉ざされた。

そして、ふと明日はテストだという現実に引き戻された。このような月を見ないなどひどく勿体ないような気がしたが、私は、仕方がなく再び勉強机に座り、問題集を開いた。




こんにちは。九谷友理です。

『月が綺麗ですね』を最後までお読みいただき、ありがとうございました。


今日、テスト勉強中に空を見上げたら月が本当に綺麗だったので、思わず書いてしまいました。

感想など頂けたら嬉しいです。


これからもどうぞよろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 情景描写が繊細に表現されていて、名月によく似合う作品になっているところが良かったです。 [一言] 勉強、頑張ってください^^
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ