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壁越しの二人   作者: 雄たけび巨人
第4章 壁越しの残響
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泣き虫 いってきます

 全てを語り終えた、華奈さんは一息ついて全体を見渡した。

 どうして、志継さんがこんなことになってるのか。その謎が、あたしの中でついに解決した。

 自分が知らないところで、志継さんは深く傷つき、人間としての感情を失っていた。

 その、志継さんを助けたのが、由雄くん。

 そして、再び志継さんが壊れるきっかけになったのも、恐らく由雄くん。


「……志穂さん?」


神妙な面持ちでいたのだろう。

華奈さんは、心配そうにあたしの表情を覗っていた。

「あ。はい、すいません。それと、ありがとうございます」

再び黙り込む、あたし。

でも、答えは見つかっている。

何をすべきか。

何がしたいのか。


「志穂」


シゲくんの急な呼びかけに、しかし、あたしは緩慢に視線を向ける。

「行ってこい」

「シゲ……くん」

「後悔したくないんだろ?」

ああ。この言葉だ。

全てを見てきたんだろう。いっぱい我慢もしたのだろう。

それでも、この人は許してくれる。

あたしの我儘を。

この人が背中を押してくれるから、あたしはここまで迷っても止まることなく来れたのしれない。だから、シゲくんには、後でいっぱいお礼を言わないと。


心に、静かにそう誓って。


「いってきます」


あたしは、そう告げた。

待っててね。

あたしが……助けるから!

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