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つぶやき

序章 


「はー……」

 扉を開けて、白くなった息を見て軽く感嘆の声をあげる。

 私がこの神無月町に越してきてから、二回目の冬を迎えようとしていた。

地元から電車で2時間かかるこの町へ越してきてからは、学校まで自転車で10分程度かかる、このアパートで暮らしている。


私は、野嶋(のじま)()(のぶ)。このアパートでは、一番端っこの203号室に住んでいる。私の通っている学校は、特に何の特徴もない大島高校だ。学生寮はなく、とあるちっぽけな理由なのだが、どうしてもこの学校に入りたかった私は、一人でこのアパートに住むことにしたのだ。

一年間も一人暮らしをしていれば、サマになってくるもので、それなりに楽しくやっている。


部活は、陸上部に所属していて、以前は選手として走っていたのだけど、ちょっと色々あって、今はマネージャーをしている。


そんな私の生活に変化が訪れたのは、二年生になる少し前の春のことだ。私が、隣の住人に声をかけてしまったことが、きっかけだった。

水原(みずはら)(よし)()。それが、彼の……隣人の名前だ。県内屈指のスポーツ強豪校に通う彼は、とてつもない駅伝バカ。実力もそれほどでもないのに、夢ばっかり追い続ける彼に私は何故か声をかけてしまった。


そんな彼との出会いで、私の人生は大きく変わってしまった。


他人から見たら、なんてことのない話かもしれない。でも、これは私たちにとって、とても大事な思い出。

色々と苦しいことがあって、大切なものを失って……失いかけた。




『想い』を繋げるために、私達は前に進んだ。


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