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スピーチヒーローに、俺は、なる! 2回戦

掲載日:2026/03/21

この物語はいでっち51号様主催の『スピーチヒーローコンテスト』に参加しています。

こちらは2回戦で、本日もう一作投稿しています。


この物語は『流星群になろうぜっ!』のスピンオフ作品となります。

そちらも読んでいただければ嬉しいです。

 どーも、Riser☆s(ライザーズ)のリーダー、香月(かつき) 透也とおやです。本日2回目のスピーチを始めたいと思います。よろしくお願いします!(拍手)


 さて、前回のスピーチでは今年結成15周年を迎えた俺たちRiser☆sのこれまでの歩みということで、お話させていただきました。今回はその後半ということになります。


 まずは俺たちRiser☆sにとって大きな転換点となったフェスについて話したいと思います。皆さん知っていますか? 『Meteor(メテオ) Shower(シャワー) Fes.(フェス)』っていうんですけど。あ、知ってる? 有名? ありがとう! 


 えー、もうかなり前になってしまいましたがこのフェスが立ち上げられた時に作られたシュプレヒコールがあるんです。みなさん覚えていますか? あ、覚えてる? ほんと? じゃあちょっとやってみますね。


「we are members of」


(マイクを客席に向けると、客席から『メテオシャワー!』という掛け声が返ってくる)


「みんなでー、」


(再びマイクを客席に向けると、今度は『流星群になろうぜっ!』という声が返ってくる)


 ありがとうございます! すごい。たくさんの方が覚えていてくれてめちゃくちゃ嬉しいです。


 えー、このコールは俺たちRiser☆sのメンバーの佐ノ川谷(さのがわや) 壱星(いっせい)が作詞し、ロックバンドの大御所RYU-SAY(リュウセイ)のリーダーであるリュウヤさんが作曲した曲『流星群になろうぜっ!』の歌詞から来ています。


 今年の夏、7回目が開催される『Meteor |Shower Fes.』のテーマ曲です。Meteor Shower Fes.は毎年夏に北海道の旭川、札幌、小樽の三箇所で開催されている大音楽フェスです。ロックバンド中心に開催される旭川、アイドルグループ中心の小樽、そしてインディーズが中心の札幌で、同日同時刻に開催されています。三会場がオンラインで繋がってもいて、会場を越えたセッションが開かれたりもするすごいイベントです。


 俺たちRiser☆sとRYU-SAYはこのフェスの発起人として開催当初から関わっているという話を一回目で話しました。


 今回はこのフェスに込められた想いについて話したいと思います。


 俺たちはMeteor Shower Fes.に関わることになったと同時に、ある活動を応援することになりました。


『いじめをなくそう』というプロジェクトです。フェス開催と同時期から7年間ずっとこのプロジェクトに関わり続けています。Meteor Shower Fes.もこの活動に賛同していて、収益の一部を毎年寄付しています。


 知ってる方もおられるようですね、ありがとうございます!


 きっかけは、俺たちがメインパーソナリティを務める番組に一通の投書メールが届いたことでした。俺たちRiser☆sが視聴者から依頼された願い事を叶えることを目的にした番組です。あ、見てくれてるの? ありがとうございます。


 その投書は番組には採用されませんでしたが、俺たちメンバー全員、何が自分たちにできるのかを考えさせられる内容でした。


 『いじめ』の問題に関して、先に活動を始めたのは壱星です。壱星はリュウヤさん、華咲 鮎美さんと三人でSECRETというグループを期間限定で組み、今もCMで使われている楽曲『CALL(コール) NO.(ナンバー)114(ワンワンフォー)』を発表しました。


 この曲は『こころの電話相談』のCMで今も使われていますのでご存知の方も多いと思います。


(客席の何人かが指をL字型にして耳に当てる仕草をする)


 あ、ありがとうございます。そう、それです。


「今すぐコールしろ」


 ってリュウヤさんや壱星がやってますよね。


 あの曲が発表された経緯をご存知でしょうか。『CALL NO.114』は一人の少女が亡くなった事件を元に作られました。彼女と彼女の友人たちは全員俺たちRiser☆sのファンでした。俺たちのファンイベントが近くで開催されることを知った彼女たちは、全員そのイベントに参加しようと計画を立てました。


 ところが、同じ日に別の場所でRYU-SAYのイベントも開かれていました。被害者となった少女は壱星のファンでしたが、RYU-SAYのファンでもありました。一回目で話しましたが、壱星はリュウヤさんの大ファンです。彼女は同じRYU-SAYのファンでもある壱星に共感していました。


 RYU-SAYのイベントも久しぶりに開かれたもので、彼女はそちらのイベントに参加するために既にチケットも購入していました。迷った彼女は友人たちに相談しました。すると彼女たちは、快く送り出してくれたそうです。


 なのに、その後彼女が登校すると、友人たちは掌を返したように冷たくなっていました。最初はちょっとした意趣返しのつもりだった友人たちですが、彼女が何も言ってこなかったことに態度を硬化させ、それは『いじめ』へとエスカレートしてしまいました。


 彼女のいたグループはクラスでも影響力が強く、他のクラスメイトたちも彼女に声をかけることはありませんでした。次第に孤立した少女は、とうとう自らの命を断ってしまいました。


 華咲さんは、加害者グループの少女の一人から相談を受けました。その少女は『こころの電話相談』に自分の罪を話したことで命を救われたそうです。


 『被害者の少女も、誰かに相談していれば救われたのではないか』と華咲さんは考え、壱星とリュウヤさんに声をかけて誕生したのがSECRETでした。


 壱星だけではなく、俺たちRiser☆sも何かできないか。そう考えていた時に、その投書は届きました。俺たちの番組は『幸せを届けよう』をコンセプトにしています。その番組で『いじめ』を扱うのは難しく、投書は採用されませんでした。


 ですが、その投書をきっかけに、俺たちは『いじめをなくそう』というプロジェクトに参加することを決めました。


 投書の内容は、友人を心配する少女からのものでした。彼女の友人は、いじめの加害者であった過去を持っていました。その罪をどう償えばいいか分からず、悩んでいたそうです。彼女を元気づけるために力を貸してほしいというものでした。


 ですが、彼女の友人を笑顔にしても、この問題は解決しません。


 俺たちはにできることは何か。メンバー全員で悩み、何人もの有識者の方にお話を伺ったりしているなかで『いじめをなくそう』というプロジェクトを知りました。このプロジェクトを通して、日々勉強させてもらっています。いじめは放置しておくと、時には死にいたってしまう非常に重大な問題です。


 当時者ではない俺たちにできることは何か。俺たちは当事者だけではなく傍観者にも届くメッセージを発信し続けることが、少しでも『いじめ』をなくす解決に繋がるのではないかと考えています。被害者、加害者、傍観者。そのどの立場になったとしても、『いじめ』と向き合い、決して一人で解決しようとしないこと。 


 加害者に向かって、『そんなことやめろよ』と言える勇気があれば素晴らしいことだけれど、それができなくても被害者を助ける方法はあります。そう言った情報を発信し続けることが、俺たちRiser☆sが見つけた答えです。


 さて、そんな俺たちの活動と、Meteor Shower Fes.にどんな関係があるのか、ということなんですけれど、その答えは『流星群になろうぜっ!』という歌の歌詞にあります。


Meteor Shower とは流星群のことです。流星群はたくさんの流れ星が集まってできています。一つだけの輝きなら、それはただの流れ星ですよね。流れ星が流星群になるには、他の多くの星とともに流れなければなりません。しかも光っていなければならない。一つ一つの光は違う光だけれど、それが集まって流星群になる。


『輝きを集めればもっと大きな輝きになる

 きらめく流れ星を一つ一つ集めて流星群になろう

 そうさ、俺たち皆流星群の仲間』


 繰り返し出てくるこの歌詞には、『一人一人が輝く存在であり、お互いを尊重し合い、支え合うことで全ての人が輝ける』という願いが込められています。


 誰もが輝く星であり、お互いに相手の存在を認め合うこと。そして共に輝くことができればもっと大きな輝きになることができる。『みんなで流星群になろうぜっ』という呼びかけには、そんな願いが込められています。


 このスピーチがたくさんの人に届き、『いじめ』が少しでもなくなる手助けになればと思います。


 香月 透也は、そしてRiser☆sはこれからも誰もが輝ける世界を目指して活動を続けていきます!


 ご清聴ありがとうございました!


 みんなで、流星群になろうぜっ!! 

スピーチヒーローコンテストには六人の作家が参加しています。ぜひ、他の方の作品もお楽しみください。


https://ncode.syosetu.com/n3775ih/


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― 新着の感想 ―
スピーチとしての完成度がバツグンでしたね! 私、「私に求められるのはホラーに違いない」と思い切り流れをぶった切ってしまったので、恥ずかしい…
 いじめの問題の根深いところは、加害者が「いじめている」という自覚がなく、かつ「それは犯罪とも言える」という認識もないのが多いことです。  いじめていることにもっともらしい理由をつけて、自分は間違って…
興味深い内容でした。 話も良い感じにまとまってたと思います。
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