臭い
帰ろうとすると、ボコッと音がした。
2人は鵺かとビクついた。
「…違うな。これは…水の音?」頼政が神池を枯葉が溜まった窪みの中に手をいれると下の枯葉が濡れてる。
「もしかしたら、また沢水が戻ってるじゃないか?
底が濡れてる!!」頼政に濡れた落ち葉を見せられ友美も驚く。
「ウソ!祖父が祖母と結婚した頃に枯れたと聞いたのに!」2人は枯葉を全部どけて土を手で掘る。
どんどん水が溢れてきた。
「やっぱり!地下水の流れが変わったのかもしれない!えっとこれは誰に知らせれば良いんだ?」頼政がオロオロする。
「私、学童行ってる母に聞いて来るわ!東山小学校の中にあるの。学童中は携帯持って無いし。」友美が走ろうとすると、頼政が手を握って止めた。
「俺のバイクで行こう。俺も一緒に行くよ。」
「ハァ?そんな事でいちいち呼び出しに来たの?」
いつも顔出したら淀川先生が対応してくれていたのだが、亡くなってしまったので知らない化粧の濃い40代の人が学童の対応に出た。
母を呼んでくれと頼んだら用件は?と聞かれた。
「あの…とにかく呼んで下さい。」と言っても動かない。
何なんだ?この人?と2人でムッとしたが、用件を伝えた。すると、この言い草だ。
「水が溢れて水が道路まで流れたら神社下の家の人が困るんで誰に連絡したら良いのか聞きたいんですよ!
急いで下さい!」頼政がキツめに言うとやっと取り次いでくれた。
「あらあら、どうしたの?」母のミキが慌てたように学童部屋から出てきた。
「お母さん、あの人、なんなのよ?何様なの?」と友美がプンプンしながら聞く。
「まあまあ、淀川先生が亡くなってしまったからね〜
清子さんが1番ベテランなのよ。」母が小さな声で言う。
町内会長の連絡先を聞いて2人は連絡し学童を後にした。
受付から2人をジッと清子が見ていた。
「あの人何なんだろう?あんなんで学童の受付大丈夫なの?」友美は帰り道プンプンとしてる。
頼政はまあまあと取り出しながら、気になった事があった。
接客業をやってるのに嗅いだことない匂いがした。
『なんか…鳩の鳩舎の臭いがしたんだよなあ〜』化粧の濃いおばちゃんに腕絡められたりした時にも、あんな臭いはしなかった。バイクの後ろに乗った友美に声を掛ける。
「明日は授業の後バイトだし、ちょっと今から学校に行かね?日本中世史の藤田先生の部屋行かね?この時間ならまだ研究室いるんじゃね?」頼政が提案する。
「あっ、それ良いかも?授業で鵺に触れてたような気がするし!私達が下手に図書館でウロウロするよりは話が早いかもね!」友美も賛成してくれた。




