小柄コンビ
大学の講義室にため息がもれる。
有名インフルエンサーのヒミコがボディーガードを引き連れて教室の後ろの席に陣取ったのだ。
一時期九条家のレイプ騒動でなりを潜めたが、また復帰して
今は前より勢いがある。
高校時代にショート動画で出てきたのだが、とにかくスタイルが良い!メイクやファッションもどんどん動画で腕を上げて今や日本人離れした美女だ。
1つ年上のはずだが、動画が忙しかったのか?
入学式で同じ大学だと知って友美はビックリした。
すぐに皆と一緒にサインを貰いに行ったが、ちょっと怖がられている水球部のデカいアキラ君がいつも側にいるので話しかけられなくなってしまった。
「何、見とれてんだよ〜お前、150cmしかないんだから、ヒミコみたいな格好しても笑いもんだぞ。」同じ歴史研究会の頼政が笑う。
「何よ!アンタだって180cmあるアキラくんと並んだら子供じゃん!」友美が言い返す。
「おい、身長の事は言うなよ!気にしてるんだから〜」頼政が怒る。
「そっちが先でしょ?私だって170欲しかったわよ!
いや、せめて157cmくらい欲しかったなぁ〜」友美が短い足で講義室の机の足掛け部分に届かない足先をブラブラさせる。
「フッ、小学生の身長は不憫だよなあ〜」と頼政が友美に同情する。
「だから、背の話はすんなって!」講義室の前の席で友美と頼政がケンカしてると、
「いつも仲良しで良いなあ〜頼政は。」と見波が声を掛けてきた。
「お前だってヒミコと仲良しじゃん。」頼政が言い返す。見波と頼政は丹波出身で同じ高校だったのだ。
「ヒミコ…ヒミコはなあ〜女の子って感じ無いからなあ〜」見波がため息をつく。
「コイツだってキャーキャーと猿みたいでうるさいぞ。」友美を指さして頼政が笑う。
「友美ちゃんは背も小さいし可愛いよ〜元気で声も可愛いし。」と見波がほめてくれる。
「ありがとう〜見波君!コイツにも見波君の爪の垢飲ましてやって欲しいわ〜」と頼政の目を見開かそうとする。
「まあ、お幸せに〜」と言いながら後ろで腕組んでふんぞり返ってるアキラの横に見波が座りに行った。
「あの組み合わせも変だよね。強面のアキラ君と仏様みたいな見波君とか。」友美が笑う。
「うん、サークルも違うし出身も違うしな。接点が分からん。
でも、見波は昔から不運男で有名だからアキラくらい恐いし怪しい奴じゃないと守れないのかもな。」と頼政が言う。
「アキラくんて怖そうだけど、怪しい噂もあるの?」友美が聞く。
「知らないの?アイツ、教えてもいないのに相手の過去のトラウマを急に話し出したり、手を出そうとした奴が急に泡吹いて倒れたり、周りで変な事ばかり起こる奴なんだぜ。
奈良の地元だった奴に聞いたら、小学生時代は有名な霊媒師だったって。
でも大人になったら見えなくなって聞こえなくなったらしいぞ。」頼政は意外に情報通だ。
「へーっ、本当にそんな人が居るんだ。」と友美が驚く。




